名寄市2年度教育行政執行方針 教育改善へ第3次委設置 7つの重点で施策推進(市町村 2020-03-12付)
名寄市教委・小野浩一教育長
【旭川発】名寄市教委の小野浩一教育長は令和2年度教育行政執行方針において、第3次市教育改善プロジェクト委員会を立ち上げる意向を表明。確かな学力を育てる教育の推進など、7つの重点施策を展開していく方針を示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【学校教育】
第2次市教育改善プロジェクト委員会の3年間の成果と課題を踏まえ、第3次市教育改善プロジェクト委員会を立ち上げ、つぎの7つの重点的な取組を進める。
▼確かな学力を育てる教育の推進
全国学力・学習状況調査における本市の児童生徒の傾向を踏まえ、確かな学力を育成するため、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた日常の授業改善を重視するとともに、思考力・判断力・表現力の育成に資する「書く」活動や家庭学習の充実、ICT機器の効果的な活用などを図る。
また、児童生徒の主体的に学習に取り組む態度を育むため、天文台や市民文化センターEN―RAYホールなどの本市の教育資源や、名寄市立大学の学生支援員などの積極的な活用に努める。
▼豊かな心と健やかな体を育てる教育の推進
木原天文台を建設した故木原秀雄氏を題材とした道徳科の読み物資料の改訂や市民文化センターEN―RAYホールの積極的な活用を通して、児童生徒の豊かな情操を養うよう努める。
読書活動では、すべての小学校に配置している学校司書を活用し、蔵書の配置の工夫や本への興味・関心を高める環境を整備して、児童生徒の豊かな感性や創造性を高める。
中学校に配置している心の教室相談員による教育相談については、必要に応じて小学校でも実施できるようにする。
全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を踏まえ、課題解決に向けた実技講習会を実施したり、体育の授業の工夫改善を図ったりするなど、体力向上の取組を一層充実させる。
▼特別支援教育の推進
名寄市立大との連携によるティーチング・アシスタント事業の有効な活用や、特別支援教育専門家チームによる巡回教育相談の充実に努める。
▼社会の変化に対応する力を育てる教育の推進
情報活用能力の育成については、新年度からすべての小学校において必修化されるプログラミング教育の円滑な実施に努めるとともに、学校教育情報化推進委員会と連携しながら、ICT環境の整備を進める。
主権者に関する教育については、児童生徒にふるさとへの愛着や豊かな情操を養うため、ふるさと未来トーク~市長・教育長と児童生徒との懇談会を開催するなどして、地域への愛着や誇りをもち、ふるさとに根付く子どもたちを育てる。
▼信頼される学校づくりの推進
各学校では、本市共通モデルの学校経営計画および学級経営案を効果的に生かし、学校の課題を明確にした上で、年度の重点教育目標を設定するとともに、市総合計画第2次中期基本計画や市学校教育推進計画との関連を図りながら学校経営を推進する。
小中一貫教育については、風連地区小中学校連携教育推進委員会で進めてきた9年間を見据えた教育課程や学習規律、出前授業の体制などが整いつつあることから、新年度から風連中央小学校と風連中学校において実施する。
学校における働き方改革の推進では、道教委のアクション・プランに示された取組の方向性をもとに、名寄版アクション・プランに基づき、学校内での業務改善の意識改革と体制づくりを進める。
▼安全・安心な教育環境の整備
市内小・中学校の整備については、小中一貫教育や耐震化への対応に考慮しながら、智恵文中学校に智恵文小学校を併設するための各種調査や基本設計などに取り組む。
▼高校教育の充実
就職や進学に有利となる資格取得に対する補助制度「市高校生資格取得支援事業」の取組を進める。
【社会教育】
▼生涯学習社会の形成
市立名寄図書館については、第3次市子どもの読書活動推進計画に基づき、乳幼児期のうちから本に親しむ習慣を醸成するため、絵本の読み聞かせなどを推進し、読書習慣の定着に努める。
市立天文台について学校教育との連携では、新学習指導要領に沿ってプラネタリウムの学習投影を工夫するなど、より分かりやすい授業にするための取組や移動式天文台車の積極的な活用についても、広域的に利用を呼びかける。
▼青少年の健全育成
児童生徒が自然の中で学び合う野外体験学習事業「へっちゃLAND2020」に加え、交流自治体である東京都杉並区との小学生交流事業として、夏季の都会っ子交流および冬季の自然体験交流を実施する。
(市町村 2020-03-12付)
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