東日本大震災パネル展　教訓を風化させない　札幌市民防災センター報道公開

（市町村 2020-03-12付）

３・１１の記録などを残している

　札幌市民防災センターは、報道機関向けに東日本大震災防災パネル展等を公開した。平成２３年３月１１日に発生した東日本大震災の教訓を風化させないことを目的に市民に公開することとしていたもの。新型コロナウイルス感染拡大に伴い同館は１９日まで臨時休館となったが、施設内の体験コーナーを通して、災害発生時の自助・共助の重要性や発生時の行動など防火・防災に対する意識を高める取組がみられた。

　センターは平成１５年３月開設。２５年３月に暴風体験コーナーなど最新の技術を駆使したコーナーを新設した。

　各体験コーナーには地震体験コーナーや消火体験コーナーなどを設置。地震体験コーナーでは、震度３～７までの地震を体験でき、震度７には阪神・淡路大震災、東日本大震災のほか、札幌での大型地震を想定した「札幌想定地震」も含まれている。震度が同じでも、揺れ方や持続時間はそれぞれ異なっていることが体験できる。

　暴風体験コーナーでは、風速１０～３０㍍を体感。煙避難コーナーには、煙を充満させた２階建ての建物から表示灯を確認するなどの避難行動を学ぶことができる。

　それぞれの体験コーナーにはスタッフを配置。安全な身の守り方などの指導を受けることで、災害時の恐ろしさや必要な行動を体験できる。

　今回、公開予定としていた東日本大震災パネル展では、札幌市消防局による現地での救助活動の様子のほか、地震後の津波が３階建ての建物を覆う写真などを展示。

　また、防災図書コーナーを設け、子どもたちにも分かりやすい絵本『かたりつぎお話絵本３月１１日』などを取りそろえている。

　３月１１日を前に、多くの児童生徒や市民らが訪れる予定となっていた同センター。防災教育の観点から、市立学校の一斉休業期間後の活用に期待が高まっている。

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実生活に基づいた設備の地震体験コーナー

(市町村 2020-03-12付)