文科省　学校再開ガイドライン　感染症対策の留意点整理　集団感染防ぐチェックポイントも

（コロナウイルス関連 2020-03-25付）

　文部科学省は、「新型コロナウイルス感染症に対応した学校再開ガイドライン」をまとめた。「換気の悪い密閉空間」「多くの人の密集」「近距離での会話や発声」の３条件が重なることのないよう、教室の換気の徹底やマスクの使用など、感染症対策の留意事項について整理。集団感染を防ぐ１０のチェックポイントも作成し、各学校での活用を呼びかけている。

　ガイドラインは、国の専門家会議での提言を踏まえ、学校の教育活動再開に向けた留意事項を整理したもの。

　各学校において、学校医や学校薬剤師などと連携した保健管理体制の整備など、万全の感染症対策を講じるよう要請。「換気の悪い密閉空間」「多くの人の密集」「近距離での会話や発声」の３条件が同時に重なることを徹底的に回避する対策が不可欠とし、教室の換気の徹底、マスク装着の指導を求めている。

　学習指導に関しては、一斉臨時休業に伴う学習の遅れ、補充のための授業を行う際の留意点を記載。入学式・修学旅行などの学校行事では、３条件が重なることのないよう感染拡大防止の措置を講じるよう求めた。

　医療的ケア児や接する機会の多い教職員については、当分の間かぜ症状の確認を徹底するなど一層の感染症対策を要請している。

　また、集団感染を防ぐ１０のチェックポイントを作成。児童生徒や教職員に毎朝検温を求めること、学校給食や部活動の実施に当たって感染防止の工夫を行うことなどを示した。

　同省は２４日付で通知「令和２年度における小学校、中学校、高校および特別支援学校における教育活動の再開等について」を各都道府県・指定都市教育長などに発出し、ガイドラインを周知。

　２年度は教職員の負担が例年と比べ大きくなることが予想されることを踏まえ、学校設置者は外部人材を活用し、教職員の業務適正化に十分留意するよう呼びかけている。

(コロナウイルス関連 2020-03-25付)