北理研 『理科授業の進め方』 再開後の単元で板書例など 時期変更 時短への対応示す
(関係団体 2020-06-03付)

 道小学校理科研究会(=北理研、三木直輝会長)は、『令和2年度理科授業の進め方第1弾6月~7月』を作成した。学校再開後、6月から7月にかけて行う単元について効果的な学習の進め方などを研究部がまとめたもの。指導する際の板書例なども紹介している。資料は各支部を通じて配布する。同会のホームページでも確認できる。

 資料は3・4・5・6年生の理科において、一斉休業期間後の学校再開に向けて優先的に授業を進める単元のほか、教職員が行うべき授業準備、一斉休業によって短縮して実施する単元などついて、効果的な授業の進め方を紹介するもの。

 3年生で「最優先に取り組むべき」としている植物の種をまく授業では、教職員が行う準備として「ホウセンカの種3~4種類」「植える前に1日水につけておくと発芽しやすい」「本葉が出てきたら株と株の間を30㌢㍍程度空けて植え替える」などとポイントを紹介。

 授業の進め方については実施時期の変更点、時数の変更点なども記載した。2時間の時数で行うことを想定し、指導の際に押さえるべきポイントとして「ヒマワリやホウセンカなどなじみ深いもの1種類を扱い、色、形、大きさなどを観察する」「続いて対象を広げることで差異点や共通点を見付けやすくなる」などと紹介している。

 授業準備として、種が発芽するまでに1~2週間ほどの期間が必要されることから、「発芽までに4~5月に取り組むことができなかった単元を進めよう」などとアドバイスを記載。発芽後は、観察の際に差異点や共通点についての気付きを引き出すため、色、形、大きさ、子葉の数に着目できるような声かけをすることなども伝えている。

 6年生では、教職員が優先的に行う準備として2学期に実施するデンプン反応の実験の準備を推奨。

 早めに種まきを行うことのほか、ジャガイモは今月以降、種イモが手に入りづらくなることから早めに用意しておくことや手に入らなかった場合、他の植物でも実験は可能と紹介。夏休み明けの8月下旬ころに開花時期を合わせるためには、今月中旬に植えることなどを伝えている。

 6~7月に実施する6年生の授業のうち、空気の循環から物の燃え方を観察する授業では、授業時数を8時間から5時間に短縮して設定する指導方法を記載。

 授業で行うべき実験は、蓋を開けた集気びんと蓋を閉めた集気びんに火のついたろうそくを入れ、蓋を閉めたものはすぐに火が消えてしまう様子を観察させることで、物が燃え続けるには酸素が必要であることを示している。児童に予想や仮説を発想させる前に生活と結び付けて考えさせることがポイントであるとし、結果の見通しを引き出してから実験を行うことが重要と強調している。

 さらに、ろうそくが燃える前後で石灰水の色の変化を観察する空気の変化を予想させる実験は「問題解決力を育む上で大切な実験。時数を削減できないと考えられる」と示している。

 児童に空気がどのように変化するか結果の見通しを引き出してから実験を行わせるほか、教職員はタブレット端末を活用して教科書のQRコードを読み取り、動画コンテンツを活用することで説明時間を短縮できることなどを紹介。必要な授業時数の中で、有効に授業を展開する手立てを示している。

(関係団体 2020-06-03付)

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