道高校長協会合同研で廣田会長 現実と折り合いつけ前進 大学入試 全国的視野で検討を
(関係団体 2020-06-16付)

道高校長協会合同研
オンラインで開催した

 道高校長協会(廣田定憲会長)は12日、各高校などをオンラインでつなぎ、令和2年度第2回支部長・理事合同研究協議会を開き、文教施策要望内容などについて協議した。あいさつに立った廣田会長は、新型コロナウイルスの影響で学校祭や部活動などの大会、コンクールが中止になっていることにふれ、生徒一人ひとりが自ら考え、現実と折り合いをつけ、前に進む大切さを強調。また、大学入学者選抜については、ウェブ会議による都道府県高校長協会長研究協議会に参加したことを伝え、「全国的な視野に立って、大学入試日程を後ろにずらすことを検討する必要がある」との考えを示した。

 廣田会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

▼服務規律の保持

 各校で、感染拡大防止や学校再開後の学びの保障に向けて、教職員が一丸となって、様々な取組を進めている中、5月29日、道立学校に勤務する副校長が傷害容疑で逮捕される事案が発生した。

 信頼される学校づくりの要として、教職員に範を示すべき立場にある管理職員がこのような不祥事を起こしたことは、極めて遺憾なことである。今一度、管理職員が自ら襟を正し、服務規律の保持と不祥事の根絶に向け、教職員一人ひとりの意識の啓発・向上に努めるようお願いする。

▼学校行事

 道教委の通知を受けて、多くの学校で、前期に予定していた学校祭、体育祭、球技大会などの学校行事を中止せざるを得ない状況になった。また、部活動に打ち込んできた生徒たちにも、目標としてきた大会やコンクールの中止というつらい知らせがあった。各校長は、特に3年生の生徒たちにかける言葉を選ぶことに大変苦慮したことと思う。私も時間をかけて、生徒たちにかける言葉を探したが、説得力をもった言葉はみつからなかった。

 生徒一人ひとりが自分の頭で考えて、この現実と折り合いをつけ、つぎに向かっていくことを願う。

▼進路指導

 5月下旬、本協会調査研究部進路指導委員会が現3年生の進路指導に関する緊急アンケート調査を行った。本年度の就職試験や大学入試がどうなっていくのかは、全道の各校長が、今一番憂慮していることであり、まさにタイムリーな調査であった。

▼大学入学者選抜

 6月6日に都道府県高校長協会長研究協議会をウェブ会議で実施。6月11日に大学・高校双方の関係者が集まって、大学入学者選抜方法の改善に関する協議会を非公開で開催した。

 会議において、3年度の大学入学者選抜の枠組が決まり、それを受けて、遅れている3年度大学入学者選抜実施要項が6月中には発表される予定とのこと。

 この協議会において、全国高校長協会としての考えを表明する必要があることから、全国の校長にアンケートを依頼するとともに、全国的な視野で共通理解を図るために、緊急の協会長会議が開かれた。

 会議では、北海道の学校再開の状況と進路指導委員会からアンケートの速報の概要を説明した。また、通常どおりの学校再開の見通しがいまだ立っていない地域の校長の切実な思いを伺い、意見交換の中で、「全国的な視野に立って、一番厳しい状況にある地域に合わせて、大学入試日程を後ろにずらすことを検討する必要があるのではないか」と述べた。

▼3年度文教施策要望

 本日の支部長・理事研の中心議題は、3年度文教施策要望である。前年度の校長先生方のアンケート結果をもとに、原案を作成した。要望は具体的なものとし、内容の精査を一層進めた結果、5年前と比較して、要望事項・重点事項は半数を切っている。より実効的な要望とするため、本年度も素案の段階で道教委関係課と事前協議を行った。

 今後は、本日の審議を経て、教頭・副校長会および事務長会と確認し、道教委関係課との最終調整を経て、要望書としてまとめる。

▼人事

 人事要望については、各支部で集約した多くの意見、要望を事務局会議で精査し、整理した。

 限られた経営資源しかもち得ない私たち校長にとって、教員は最大の経営資産であり、人事異動は学校経営上の最重要課題。協議に参加する14管内の支部長・ブロック長の校長には、きたんのない意見を出していただきたい。

(関係団体 2020-06-16付)

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