紋別市 3年度市政執行方針 持続可能な部活動支援 指導者確保し仕組みづくり(市町村 2021-03-03付)
紋別市・宮川良一市長
【網走発】紋別市の宮川良一市長は、2月26日の市議会第1回定例会で市政執行方針を説明した。教育関係の主な施策では、中学校における部活動を持続可能なものとするため、新たに部活動サポーターを配置する考えを明らかにした。学校や関係団体との調整、外部指導者の確保などを推進し、「子どもたちが望む活動を地域が積極的にかかわることで支えていく仕組みづくりに取り組んでいく」とした。そのほか、コミュニティ・スクールの充実に向け、学校運営協議会コーディネーターを配置する方針を示した。
執行方針のうち、教育関係施策の概要はつぎのとおり。
▼子どもたちの成長を支え、未来を創造する人材を育む
地方教育行政に求められる方向性に則し、本市の教育理念である「生きがいと夢を紡ぐ教育」を着実に推進していくため、教育大綱の見直しを図るとともに、どの世代においても、誰もが意欲的に学び続けられる環境づくりに努めていく。
国において、当初、令和5年度までに予定していた児童生徒1人1台端末の整備スケジュールを大幅に前倒しするなど、GIGAスクール構想の加速化が図られ、本市においても、2年度中に、すべての小・中学校の児童生徒に対してタブレット端末を整備した。
3年度からはいよいよ、ICT技術等を積極的・効果的に活用した新たな学習スタイルによる学校教育が本格的にスタートすることになる。
そのため、個々の児童生徒の能力に応じた学習機能や協働学習機能を備え、また、履歴の蓄積も可能となる学習ソフトをすべての端末に導入するほか、GIGAスクールサポーターやICT支援員を配置し、機器の準備や教員の授業改善等をしっかりとサポートしていく。
また、市教育向上プロジェクトにおける教員の自主的な研修を支援し、教師力の向上と質の高いICT教育の推進を図っていく。
コミュニティ・スクールの推進については、2年度ですべての小・中学校に設置された学校運営協議会の実効的かつ円滑な運営のため、新たに、学校運営協議会コーディネーターを配置し、地域人材に関する情報や学校と地域における目標、ビジョンのさらなる共有化を進め、地域にとっての核となる学校づくりを目指していく。
子どもたちの成長段階における大変重要な機会が失われることのないよう、3年度は、中学校に部活動サポーターを配置し、学校や関係団体との調整や外部指導者の確保等に努めるとともに、子どもたちが望む活動を地域が積極的にかかわることで支えていく仕組みづくりに取り組んでいく。
特別支援教育については、学校内におけるきめ細かな支援の充実のため、引き続き、特別支援教育支援員を配置するほか、元年度に新たに設置した特別支援教育連携協議会において、特別な教育的支援を必要とする幼児児童生徒に対し、教育・福祉・医療等、関係機関連携のもと、適切な支援と体制構築を推進していく。
紋別高校支援については、高校への積極的なかかわりとして、学力向上支援、部活動支援、生活支援の3本柱の支援を継続するとともに、特に、部活動支援において、野球部の指導体制を充実させるため、道外で高校野球の指導経験が豊富な人材を招へいし、支援体制を強化していく。
▼交流人口の拡大により、地域の活性化を促進する
3年度は、短期留学で本市を訪れたことのある1人を含む3人のタイ王国の生徒を紋別高で長期留学生として受け入れる予定。これは、平成29年度から取り組んでいる東南アジア諸国からの海外青少年短期留学受入事業の大きな成果であり、大変喜ばしいものと感じている。
姉妹都市との相互交流事業も含め、実施の判断については、コロナ禍における関係国との移動制限等の状況次第ではあるが、受入体制など万全の準備を整えるとともに、リモートでの交流も活用しながら、途切れることのない持続的な国際交流を進めていく。
(市町村 2021-03-03付)
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