名寄市３年度教育行政執行方針　６年度　義務教育学校　智恵文　開校に向け準備

（市町村 2021-03-10付）

名寄市教委・小野浩一教育長

　【旭川発】名寄市教委の小野浩一教育長は令和３年度教育行政執行方針として、健やかな体の育成や、地域とともにある学校づくりに向けた取組を一層充実させていく考えを表明。また、智恵文小学校と智恵文中学校について、６年度の義務教育学校開校に向けて準備を進めていくことを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼確かな学力を育てる教育の推進

　児童生徒の主体的に学習に取り組む態度を育むため、市の教育資源や名寄市立大学の学生支援員などの積極的な活用に努める。

　市教育改善プロジェクト委員会の取組と道教委指定の学校力向上に関する総合実践事業を連動させながら、市内の小・中学校が一体となった学力向上の取組を推進していく。

▼豊かな心と健やかな体を育てる教育の推進

　読書活動では、すべての小学校に配置している学校司書を活用し、環境を整備して児童生徒の豊かな感性や創造性を高める。

　生徒指導では、教育活動全体を通じて、新型コロナウイルスの感染者などに対する偏見や差別につながる行為は断じて許されるものではないことの指導を徹底していく。

　健やかな体の育成については、各学校の特色を生かした体力づくり「１校１実践」の取組や、早寝早起き朝ごはん運動などの充実に努める。

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果を踏まえ、課題解決に向けた実技研修会を実施するとともに、体育の授業の工夫改善を図るなど、体力向上の取組を一層充実させる。課題となっている５０㍍走については、スポーツ・合宿推進課と連携しながら改善を図っていく。

▼特別支援教育の推進

　名寄市立大との連携による大学生支援員派遣事業の有効な活用や、市立大コミュニティケア教育研究センターによる特別支援教育コーディネーターの専門性の向上を目指した取組、市立大免許法認定公開講座の活用による特別支援学校教諭免許状を取得しやすい体制の整備などに努める。

▼社会の変化に対応する力を育てる教育の推進

　プログラミング教育の一層の充実に努めるとともに、学校教育情報化推進委員会と連携しながら、ＧＩＧＡスクール構想における児童生徒１人１台端末等の効果的な活用やＩＣＴ環境の整備を進める。

▼信頼される学校づくりの推進

　コミュニティ・スクールについては、昨年６月に市内全学校の学校運営協議会に地域学校協働本部を位置付けた。

　地域学校協働本部連絡協議会を開催し、市内すべてのコミュニティ・スクールに地域コーディネーターを配置した。今後は社会教育と連携し、各コミュニティ・スクールと地域学校協働本部が相互に補完し高め合う存在として、地域とともにある学校づくりの一層の充実を図る体制の強化と、地域学校協働活動の充実を目指す。

　智恵文小と智恵文中においては、６年度の義務教育学校の開校に向けた準備を進めていく。

　教職員の資質向上については、ＩＣＴを効果的に活用した授業改善や小学校高学年における教科担任制の推進など、新たな課題に対応できる力量を高める研修の充実に努める。

▼高校教育の充実

　市内高校魅力化推進委員会などで、市内の高校が地域から魅力ある学校として認められるよう、普通科・職業科の在り方や特進コースの新設、既存校舎の有効活用などを検討する。

【社会教育】

▼生涯学習社会の形成

　市立名寄図書館については、第３次子どもの読書活動推進計画に基づき、乳幼児から中高生まで本に親しむ環境づくりに努めるとともに、計画の最終年度に当たり次期計画の策定に取り組む。

(市町村 2021-03-10付)