東神楽町３年度町政執行方針　ＩＣＴ機器有効に活用　デジタル寺子屋充実図る

（市町村 2021-03-10付）

東神楽町・山本進町長

　【旭川発】東神楽町の山本進町長は２月２５日、令和３年町議会第１回定例会で３年度町政執行方針を説明した。ＧＩＧＡスクール構想にかかわって、２年度に整備したＩＣＴ機器を効果的に活用していくことを表明。コロナ禍の学びを保障するため、社会教育施設等を活用したデジタル寺子屋の取組の充実を図っていく考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼幼児教育・保育

　幼児一人ひとりの発達や特性に応じて、豊かな心と健やかな体を育むため、東神楽幼稚園と中央保育園などにおける教育・保育環境の充実を図るほか、幼稚園・保育園・認定こども園・小学校間の連携や交流を一層進める。

▼学校教育

　確かな学力については、加配教員などによるきめ細かな指導体制を整備するとともに、大学や教育研究機関と連携し、先進的な教育活動の推進に努める。

　ＧＩＧＡスクール構想に基づき整備した校内通信ネットワークと児童生徒１人１台の端末を有効に活用し、子どもたちの協働的な学びや個々の能力、現代的な諸課題に応じて求められる資質・能力を育む取組を進める。情報モラルを含む児童生徒の情報活用能力を育成する教育の充実に努める。

　９年間の学びを連続させる併設型の小中一貫教育については、小学校で中学校教員による専門的な指導を行うなどして、小学校同士や小・中学校の連携を強め、町内の小・中学校が一体となった教育活動を推進する。

　３年３月の忠栄小学校の閉校に伴い、東神楽小学校において忠栄小の児童が新たな環境で共に学びを深めることができるよう、学習や学校生活面など教職員によるサポートに努める。

　コミュニティ・スクールについては、地域と共にある学校づくりを進めるため、熟議の場を活性化したり、学校が地域づくりに働きかけたり、子どもたちが地域にかかわったりする機会を位置付けるなどして、各小・中学校における活動を支援・拡充する。

　教職員の働き方改革にかかわって、教職員の超過勤務については、勤怠管理システムによって勤務実態を把握するとともに、学校に留守番電話を設置するなど、実効性のある解決策を進める。事務作業の効率化については、共同学校事務室による４小・中学校の事務の共同化を図り、教員の子どもと向き合う時間の確保につながるよう、引き続き取組を進める。

　生徒指導については、いじめや不登校の対策、不登校児童生徒への支援など、支援体制の充実を図るとともに、新型コロナウイルス感染症等に対応した安全および心身の健康の保持に関する指導の充実や子ども一人ひとりの人権が尊重される教育活動を推進する。

▼家庭・地域教育

　公民館等の施設を活用して、コロナ禍であっても、子どもたちの学びを保障するデジタル寺子屋の取組の一層の充実に努める。

▼生涯学習・社会教育

　図書館については、ふれあい交流館図書室と学校図書室との連携を図りながら図書館資源の有効活用を図るとともに、ブックスタート事業を進展するなど、読書環境の一層の充実に努める。

▼文化・芸術

　総合福祉会館を建て替え、新たに文化ホールやサークル活動室を複合施設として整備する。

(市町村 2021-03-10付)