札幌市教委　教職経験者研第１日　課題へ協働的対応を　各校種から２１５人参加

（札幌市 2021-05-10付）

　札幌市教委は４月３０日、市内の白石区民センターで令和３年度市教職経験者研究協議会Ⅱ第１日を開いた。小学校、中学校、高校、特別支援学校の教諭など２１５人が参加し、校種ごとに「学校づくりに生かすカリキュラム・マネジメントの在り方」と題した講義・演習を受講。学校づくりへの参画や、教育課題への協働的な対応の在り方などについて研鑚を積んだ。

　研修は、在職期間が１５年に達した教諭などが対象。教科・生徒指導、学年・学級経営などに関する専門性や実践力を高めるとともに、校内における校務運営の中心的な役割を果たす教員として全校的な視野に立って指導力を発揮できるよう、学校運営にかかわる資質の育成・向上を図ることをねらいとしている。

　本年度の研修は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、半日日程に短縮。午前の部・午後の部に分け、午前は中学校、高校、中等教育学校の教諭を対象に、午後は小学校・中学校（特別支援学級）・特別支援学校の教諭・養護教諭を対象に実施した。

　開講式、大髙雅子教職員育成担当課長による講話のあと、「学校づくりに生かすカリキュラム・マネジメントの在り方」と題した講義・演習を実施。午前の部では、北辰中学校の宿野部浩紀主幹教諭、午後の部では、美園小学校の佐竹浩樹教諭、学びの支援担当課の工藤雅文指導主事、保健給食課の半澤郁子保健指導担当係長が講師を務めた。

　宿野部主幹教諭は、カリキュラム・マネジメントの全体要素の理解、勤務校のカリキュラム・マネジメントにかかわる実践のよさや課題、改善策について考える演習を展開。参加者は、基本的な実践の状況についてそれぞれの勤務校の実態を評価する実践を行った。

　佐竹教諭は、カリキュラム・マネジメントの３つの視点①教科横断的な視点②実施状況の評価（ＰＤＣＡサイクル）③人的または物的な体制を確保（リソースの活用）―を説明。課題を後期、次年度の教育課程に反映させ、全職員、保護者、地域と共に学校独自の教育課程を創造していく必要性を示した。

(札幌市 2021-05-10付)