札幌市幌南小　健康教育の実践研究　年度内に指導計画等作成　国研教育課程検証協力校事業

（札幌市 2021-10-07付）

横嶋教育課程調査官が指導助言した

　札幌市立幌南小学校（大牧眞一校長）は本年度、国立教育政策研究所の教育課程実践検証協力校事業の指定を受け、健康教育の実践研究を進めている。健康・安全・食など、様々な健康教育に関するカリキュラム・マネジメントの実践研究について国研の横嶋剛教育課程調査官の指導助言のもと研究を進め、本年度中に健康教育に関する全体計画、指導計画を完成させる予定だ。

　教育課程実践検証協力校事業は、国公私立の幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高校、中等教育学校等で、幼児児童生徒が学習に取り組む様子の観察などを通じて、学習指導上の様々な実践を客観的に検証することや、全国的な学力調査などと学習の実現状況を相補的にとらえることで教育課程の基準の改善・充実等に必要となる情報の収集など行うもの。

　国研は、地域、学校規模とＩＣＴ環境等を考慮し、「各教科等の教育課程に関するもの」「Ｅ―Ａｓｓｅｓｓｍｅｎｔに関するもの」「学校全体で取り組むもの」の３つのカテゴリーで協力校を選定している。

　うち、学校全体で取り組むものにおける協力校の指定を受けている幌南小では、健康・安全・食など様々な健康教育に関するカリキュラム・マネジメントの実践研究を推進。事業の推進に当たり、養護教諭をチーフとして、教務主任、体育科主任、特別活動主任、道徳主任、生徒指導担当教諭、栄養士で構成する健康教育プロジェクトを立ち上げ、健康教育の全体計画、指導計画の内容などについて検討している。

　現在の全体計画では、７つの柱として①からだ②こころ③いのち④しょく⑤かかわり⑥体力の向上⑦安全―を掲げ、各柱で育成したい内容を集約。指導計画では、これら７つの柱をもとに、年間を通して、各教科の目標と健康教育の目標を関連付けて指導することを検討しており、今後、さらに精査していく。

◆国研調査官招いて　公開授業、検討会

　１日には、国研の横嶋教育課程調査官を招き、全校研究授業として、５年２組（余田峻也教諭、児童数３４人）の体育科保健領域「けがの防止～幌南ハザードマップを作ろう」を公開。学校で実際に起きたけがのデータから自分がけがをした際の行動について考える活動を展開した。

　授業後の検討会では、横嶋教育課程調査官から、学校保健計画等の中から重点的に指導する内容を明らかにすることなどについて指導助言を受けた。

　大牧校長は「本校の資料、取組が多くの学校の参考になれば幸い。また、このコロナ禍、健康教育を通して、本校児童が生涯にわたって心身ともに健康で豊かな生活を営んでもらいたい」と話している。

(札幌市 2021-10-07付)