釧路町４年度教育行政執行方針　ふるさと愛する子を　現状適応した学校配置へ

（市町村 2022-05-06付）

辻川教育長

　【釧路発】釧路町教委の辻川尚志教育長は４年度教育行政執行方針において、ふるさとを愛し、ふるさとの未来を創造するために必要な資質・能力を身に付けた「釧路町大好きっ子」を育てるために、学校、家庭、地域および関係機関が一体となって推進していくとした。また、将来の児童生徒数の推計をもとに、現状に適応した学校配置に努めていく考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼ふるさと教育の推進

　たくさんの人や事柄との出会いや発見の機会を創出し、町の魅力や課題を受け止め、町をもっと良くしていきたいと思う「ふるさと肯定感」を育成する。

▼自己肯定感・自己有用感の育成

　多様な人々との触れ合いの中で、子どもたちが自分の良さや可能性を認識することができるよう体験活動の充実を図るとともに、指導者の育成に努める。

▼地域の教育力を活かし、社会に開かれた教育課程の実現

　学校運営協議会の活性化を図るなど、学校課題の解決に向けた取組を支援。また、地域学校協働本部事業を核としながら地域の教育力を生かした学校の教育活動を支援するなど、社会に開かれた教育課程の充実を目指す。

▼確かな学力を育成する教育の推進

　確かな学力を育むために「主体的・対話的で深い学び」を視点とした授業改善を進めるとともに、小学校低学年の学習支援員を増員。さらに、視点を明確にしたより実用性のある学校改善プランによって評価・改善サイクルの確立に努めていく。

▼ICTを活用した教育の推進

　町内小・中学校へのデジタル教科書の導入と家庭におけるタブレット端末の活用のため、インターネットの環境の整備を推進。さらに、各学校の実践交流研究会や研修会を通してICT活用にかかる教職員のスキルアップを図る。

▼グローバル人材の育成と外国語教育の充実

　外国語教育では引き続きALTを小学校に２人、中学校に１人派遣。子どもたちが本物の英語に触れる機会を充実させ、国際共通語である英語を使ったコミュニケーションを積極的に図りながら、会話力や表現力などを高める実践的な英語指導に引き続き取り組んでいく。

▼食育の推進と学校給食の充実

　質の高い給食を提供するため、一部を公費で負担するとともに、良質な地元食材を取り入れたふるさと給食を実施し、コロナ禍においても子どもたちが健やかで笑顔あふれる給食時間となるよう努めていく。

▼スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーを活用した支援体制の充実

　各学校において、スクールカウンセラーおよびスクールソーシャルワーカーを位置付けた組織的な体制を整え、不登校やいじめ、その他の生徒指導上の問題等に対する支援の充実を図る。

▼学校施設の適正配置と長寿命化対策

　町内の小・中学校は、供用開始から相当な年数が経過しており、老朽対策と将来の児童生徒数の推計をもとに現状に適応した学校配置と長寿命化対策を進めていく。

(市町村 2022-05-06付)