長沼町４年度教育行政執行方針　小中一貫を完全実施　９年間見通し教育課程充実

（市町村 2022-05-10付）

長沼町教委・間嶋勉教育長

　【岩見沢発】長沼町教委の間嶋勉教育長は、４年度教育行政執行方針で小中一貫教育完全実施を本格スタートする意向を示した。系統性を意識した指導や難易度を考慮した単元構成、９年間の見通しを持った教育活動全体のカリキュラムを充実させていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

◆学校教育

▼小中一貫教育の推進

　本年度を小中一貫教育完全実施元年と位置づけ、本格スタートする。系統性を意識した指導や難易度を考慮した単元構成、９年間の見通しを持った教育活動全体のカリキュラムを充実させ、効果的な利活用を最も重視しながら、授業改善を着実に進めていく。

　町独自の取組としてふるさと長沼学を打ち出し、地域素材を扱う学習を充実させ、伝統・文化や最先端、地域の課題を町から学び、町や日本、世界をどう良くしていくのか考え、解決の方向性や処方せんを地域に発信できる子どもの育成を図りながら、小・中学校の教育が協働して授業改善や乗り入れ授業、教育課程の接続強化を推進し、義務教育９年間の子どもの成長の姿を見据え、中学卒業後の子どもの姿に責任を持つ教育に取り組む。

▼ＩＣＴ活用による学びの質の向上

　１人１台端末を効果的に活用するため、学習用デジタル教科書実証事業への積極的な参加や、学習アプリを用いてのＩＣＴ活用の充実を図り、一人ひとりの学びをしっかりと支え、誰一人取り残すことのない教育を実現していく。コロナ禍の新しい教育アイテムとして浸透させていく。

　学校では、ＩＣＴ活用の教員研修を推進し、全ての教員が授業支援システムやＡＩ教材などの学習アプリ等を効果的に用い、学びの質の向上を目指すとともに、学校・家庭を問わず、いつでもどこでも学習できる個別最適な学びと協働的な学びを一体的に実現していく。

▼教員の授業改善による学力の向上

　小中一貫合同研修会等において外部講師を招き、一人ひとりの学びをしっかりと支え、誰一人取り残すことのない教育や指導の在り方について研鑚を深める。学習のねらいを明確にし、見通しを持って学ぶことができる学習過程や授業スタイル（板書、ノート指導等）など、小・中学校で学習規律を統一し、子どもが学びに向かう環境の整備を徹底していく。

▼子どもたちの学びを支える教育の推進

　外国語教育については、英語によるコミュニケーション能力を育成するため、ＡＬＴを小・中学校に１人ずつ引き続き配置していく。英検５級以上の合格者への検定料助成を継続するなど、グローバル社会に対応する能力の向上と異文化への理解を図り、国際社会に貢献する人材を育てていく。

　学びの連続性という観点から、小中高連携も積極的に進めていく。町立学校長会議への長沼高校長のオブザーバー参加や長沼高生徒への資格取得補助など、学校と調整しながら支援策について検討していく。

(市町村 2022-05-10付)