厚真町４年度教育行政執行方針　英語活用の場を検討　１１月に小中一貫研究大会

（市町村 2022-05-10付）

厚真町教委・遠藤秀明教育長

　【苫小牧発】厚真町教委の遠藤秀明教育長は４年度教育行政執行方針で、部活動を段階的に地域移行させる方針や小中一貫教育の取組を地域に公開する研究大会を１１月に開催する計画を示した。コロナ禍で中止となっているオーストラリアへの海外派遣研修事業に替えてイングリッシュキャンプなど英語活用の場の検討を進めることにも言及。厚真高校魅力化に向けては公営塾を本格稼働させることを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

◆学校教育

▼子どもの可能性を引き出し、才能や個性を伸ばす教育の推進

　学校改善プランの実践、検証や「厚真の未来を語れる子」の育成を目指す小中一貫教育を推進する。ICT活用については遠隔授業の取組や長期休業期間等におけるタブレット端末の活用などを進める。特別支援教育では、こども園、小学校、中学校の特別支援教育にかかる実務者会議を設置し、情報の共有化、支援の充実に努める。

▼英語を活用しグローバル社会に生きる子どもの育成

　小学校低学年の外国語活動や小学校３年生から中学校３年生までのコミュニケーション科の活動を充実させる。オーストラリアへの海外派遣研修事業に替えてイングリッシュキャンプなど英語活用の場の検討を進める。

▼豊かな心の力を育む教育活動の充実と健やかな体を育む子どもの育成

　スクールカウンセラーの巡回相談や専門家による心のサポート授業を継続する。食物アレルギー対応については専用の調理室を整備し安全な給食の提供に努める。

▼質の高い教育を支える教育環境の確保

　３年間の小中一貫教育の取組の成果や課題を保護者、地域に公開するため１１月に研究大会を開催する。

　部活動については部活動指導員制度などを活用しながら段階的に地域移行を進める。

　厚真中学校グラウンドは公認陸上競技場に改修する。防災機能向上などを図るため校舎施設・設備の改修・更新計画に着手する。

　厚真高校魅力化に向け、公営塾を本格稼働させる。また、総合的な探究の時間を探究型キャリア教育プログラムに進化させるため支援を行う。将来的な学区外からの生徒募集に備え、学生寮機能の検討も進める。

◆社会教育

▼社会全体の教育力の向上

　コミュニティ・スクール、企業・団体の参画による「あつまるねっと」の活用など、学校と地域の協働体制を深化させる。子どもと大人がともに成長する場となっている「冒険の杜」づくりについてワークショップ等を継続する。

(市町村 2022-05-10付)