本別町4年度教育行政執行方針 独自に中学教諭配置 端末運用 指導法を確立
(市町村 2022-05-10付)

本別町高橋哲也教育長
高橋教育長

 【帯広発】本別町教委の高橋哲也教育長は4年度教育行政執行方針において、35人を超える学級を有する中学校に教諭1人を配置する独自施策を示した。また、1人1台端末の本格運用に向けて、指導方法の確立や小・中学校で統一した学習規律の浸透、授業づくりの活動を促進する。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

 学校運営の推進について、学校と地域が連携・協働して子どもたちの成長を支える学校づくりを推進するため、コミュニティ・スクールを活用した取組を進める。発達段階に応じた能力・個性を最大限に伸ばす教育を進めるため、同一校種間の交流事業を積極的に進めるとともに、幼児教育から学びの延長にある高校教育までを連続的につなぐ異校種間連携事業を推進する。

 義務教育の推進について、9年間を見通した教育課程を支える指導体制に向け、国は4年度から小学校高学年において教科担任制の本格導入を進めており、本別中央小学校は、道教委の指定事業である体育専科教員活用事業と指導方法工夫改善による算数専科教員の2人の専科教員の配置を受け、校内体制の中で理科専科教員を設けるとともに、町任用英語教員を外国語専科補助教員として活用して、教科指導の充実と学習の質の向上、中学校への円滑な接続につなげる。

 35人を超える学級を有する中学校については、独自施策として教諭を1人配置し、少人数学級によるきめ細かな教育を推進する。

 学校のICT機器の活用について、2年度末にGIGAスクール構想によって導入したタブレット端末の本格運用に向け、より良い指導方法の確立や小・中学校で統一した学習規律の浸透、授業づくりの活動を促進する。

 GIGAスクール構想の推進充実のため、教育環境整備として小・中学校の教職員用端末の整備を行い、多様な子どもたち一人ひとりの習熟度に応じた指導を行い、資質・能力の向上やプログラミング的思考を育成するとともに、新学習指導要領に沿った主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を進める。

 国際理解教育の推進について、学びの主軸に位置づけている英語教育を、引き続き英語指導助手や町教育委員会任用の英語教諭を学校に派遣するほか、英語に慣れ親しむ事業の対象を小学校低学年に拡大する取組を継続するなど、英語教育の充実に努める。未来の本別を担う人材を育成するために、ふるさと本別への愛着と誇りを育むふるさと教育を推進する。

 道徳教育の推進について、体験活動や思いやりの心を養う多様な活動を通して、主体的な判断で行動し、他者と共に生きるための基礎となる道徳心を育む。児童生徒が安心して学習や多様な活動ができるよう、引き続き中学校にスクールカウンセラーを配置するほか、年2回のアンケート調査を実施するなど、いじめの未然防止と早期発見に努めるとともに、不登校児童生徒への支援を積極的に実施する。

 教育環境の整備については、スクールバスにドライブレコーダーを整備して事故発生時における責任の所在を明確にし、職員の安全運転意識の向上を図り、公用車両として登下校時における安全運行に努める。

 特別支援教育の推進については、引き続き全ての学校に特別支援教育支援員を配置し、一人ひとりの教育的ニーズに応じた個別支援の充実に努めるとともに、合理的配慮の提供として個別の指導計画、個別の教育支援計画を作成・活用し、早期からの一貫した校内支援体制の構築や学習をサポートする体制の充実に努める。

 勇足小学校と徳島県小松島市立立江小学校との交流研修については、新型コロナウイルス感染症の状況等を鑑み、リモートなどによる交流方法によって友好を深める。

 防災教育の充実について、第3次学校安全の推進に関する計画(4~8年度)に基づき、児童生徒が自ら危険を予測し、適切に判断し、主体的に行動できるよう安全教育の充実に努め、地域の災害リスクを踏まえた実践的な防災教育を行い、1日防災学校の実施を促進する。

 学校における働き方改革について、町アクション・プランに基づく学校閉庁日の設定や部活動休養日の取組を進めるほか、部活動の地域への移行などについて検討する。出退勤管理システムなどによって、在校時間の客観的把握に努める。

 本別高校への支援については、主体的・対話的で深い学びの実現とタブレット端末の活用によって情報教育の充実を図るとともに、併せて地域連携特例校として新たなスタートを切ることから、本別高校の教育を考える会や本別高校学校運営協議会等と連携・協議しながら、必要な魅力を高めるための各種支援事業を継続し、地域連携特例校の強みを生かした教育活動や進学サポートを実現し、地元中学校、近隣中学校への入学促進に向けたPR活動を継続する。

 食育の推進については、地場産農畜産物を積極的に使用し、おいしく栄養バランスに配慮した学校給食を提供するとともに、栄養教諭による食育指導の充実に努める。

(市町村 2022-05-10付)

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