上士幌町教委　ヤングケアラー調査　子や教職員対象に実施　秋以降実施　４月に支援会議

（市町村 2023-03-07付）

　【帯広発】上士幌町教委は５年度秋以降をめどに、町内児童生徒および教育関係者を対象にヤングケアラー実態調査を実施する予定だ。調査前にヤングケアラーへの認識を高める研修の場を設け、より確かな実態把握に努める。また、関係者間の情報共有を目的としたヤングケアラー支援会議を４月に設置する。

　新年度からこども家庭庁が発足し、こども基本法が施行される。町教委は国の動向を注視し、６年度にこども計画を策定する予定。５年度は計画内容の充実に向け、子ども・子育て支援や子どもの貧困対策、ヤングケアラーの実態に関する各種調査を実施する見通しだ。５年度予算案に子育て推進経費として５０８万円を計上した。

　ヤングケアラー実態調査に関しては、小学校高学年および中高生、学校関係者を対象として検討している。児童生徒には家庭環境や普段の生活実態、ヤングケアラーの認知度を問う内容を想定。学校関係者には児童生徒の実態把握における状況や方法などを確認する。

　調査および分析は、他所で実態調査の実績がある民間業者への委託を予定。調査内容は町教委と業者間で打ち合わせを重ねて決定する。

　調査は秋以降の実施を予定している。より確かな実態把握に向けて、児童生徒や学校関係者、支援に関わる担当者を対象とし、調査前にヤングケアラーへの認識を高める研修の場を設定する。

　また、児童生徒の実態把握・情報共有を目的に、４月にヤングケアラー支援会議を設置する予定。町内各校の管理職、養護教諭と、町教委、町保健福祉課で構成する。夏ごろに第１回会議を実施するよう調整している。

　町教委は、実態調査に関して「子どもの生活環境の改善に向けたスタートライン」とし「ヤングケアラーに対する関係者の認識を高め、早期の把握・支援につなげたい」と話している。

(市町村 2023-03-07付)