置戸町　５年度教育行政方針　９年間見通した取組を　置戸高支援　帰省旅費など

（市町村 2023-03-15付）

平野教育長

　【網走発】置戸町教委の平野毅教育長は、９日開会の第３回町議会定例会で５年度教育行政方針を説明した。小中一貫教育として、９年間を見通した教育課程の編成や家庭学習の定着に向けた取組を進める。また、置戸高校の支援については、これまでの支援を継続するとともに、「帰省旅費」「ホストファミリー制度」を新設し支援の強化を図っていく。

　教育行政方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　２年度にスタートした小中一貫教育は、目指す子ども像を「９年間をつなぐ教育活動を通して目指す１５歳の姿」と一新し、５年度からの２年間を「推進期」と位置付け取組を強化していく。

　その１年目として、学習部会では、９年間を通した教育課程の編成や小中学生の希望者に検定料を免除する英語検定の実施、９年間を見据えて学年ごとに作成した「家庭学習のてびき」による家庭学習の定着、生活部会では、いじめ・不登校の連携した取組や特別支援教育に関する交流を積極的に進めていく。

　同時に、学校運営協議会でも小中一貫教育についてＰＤＣＡを意識した議論を重ねるとともに、認定こども園および高校との連携も視野に入れた協議を進め、地域一体となって「おけとの子ども」を育めるよう取り組む。

　ふるさと教育では、５つのテーマからなる「おけと学」を関係機関の協力を得ながら進めていくとともに、高校と自衛隊が合同で実施している１日防災学校に、新たに中学校が加わり、中・高合同の１日防災学校を実施する。

　特別支援教育では、特別支援教育支援員を小・中学校に引き続き配置する。また、学校と認定こども園との連携では、教育支援委員会の充実を図り、切れ目のない一貫した支援を行う。

　外国語教育については、外国語指導助手２人の小・中学校、認定こども園、高校への派遣を継続し英語教育の強化に努める。

　読書活動では、学校巡回司書が小・中学校を交互に巡回し、蔵書の充実を進めるとともに、居心地の良い学校図書館づくりを推し進めるほか、司書による授業支援を進め、子どもたちの読書意欲の喚起に努めていく。

　部活動の地域移行についてはいまだ不透明なところも多いことから、中学校・保護者との連携を密にし、地域に適した移行を進めていく。なお、中学校ではパークゴルフを体育の授業に取り入れる。

　教職員の働き方改革については、「行動計画（第２期）」を一層推進するとともに、中学校教職員用のＰＣの更新を行い事務処理の効率化を図る。また、小学校学習支援員の授業コマ数を増やしＴＴ（チーム・ティーチング）の充実を図り、担任の負担軽減を目指す。

　また、小・中学校に空調設備を設置し快適な学習環境を整備する。

　学校給食では、子どもたちに好評な「ふるさと給食」をパワーアップして継続していく。

　置戸高校への支援については、支援対策協議会と連携し、これまでの支援を継続するとともに、全国募集が実現したことから、「帰省旅費」「ホストファミリー制度」を新設し支援の強化を図る。

　また、ダイバーシティコースが新設されたことによって、４年入学生から「福祉の夢サポート奨学金」の給付要件であった介護福祉士の資格取得を免除するとともに、多様な人材を受け入れるため、３年間の従事先を福祉施設から一般企業へ拡大する。

(市町村 2023-03-15付)