旭川市教委ＩＣＴ活用研修会　伴走型の授業実践探る　大有小で公開授業や講演等

（市町村 2024-02-29付）

　【旭川発】旭川市教委は２月上旬、市立大有小学校（佐藤潤一校長）で５年度第８回旭川市立小・中学校ＩＣＴ活用研修会を実施した。小・中学校の管理職や主幹教諭、一般教諭９０人が参加。指導案や評価規準を児童と教員が共有し、共にゴールへ向かう同校の授業を通して、ＩＣＴを用いた伴走型授業の在り方を学んだ。

　同研修会は、ＩＣＴを活用した授業公開などを通して、ＩＣＴを活用した教育の充実や校務ＤＸによる働き方改革など、自校におけるＩＣＴ活用の推進を図ることを目的としている。

　公開授業では、３年理科「電気の通り道」と５年社会科「わたしたちの生活と環境～自然災害を防ぐ」を公開した。

　理科の授業では“電気を通す物の特徴を考える”というゴールを児童たちに示し、豆電球の教材キットを用いて、どのような物が電気を通すかを調べるという授業を展開。ボールペンの先端やいすの金具などで実験した結果をジャムボードでまとめ、結果をもとに電気を通す物の特徴を考察させるよう、児童たちに働きかけた。

　児童一人ひとりが考察した内容はクラウド上で共有されており、他者の考察を参考に仮説を考えるよう指導するなど、ジャムボードの共有機能が伴走型授業との親和性が高いことなどを示した。

　公開授業後は、文部科学省学校ＤＸ戦略アドバイザーの新保元康氏が「学校ＤＸをもう一度考える」と題して講演した。個別最適な授業について「授業の流れや計画を教員と児童で共有し、教員が児童一人ひとりをゴールまでサポートするもの」と強調。その上で「大有小は、個別最適な授業を展開し、児童の学習意識向上を促している」と評価した。

(市町村 2024-02-29付)