厚沢部町　６年度予算案　新規に給付型奨学金　江差高生予約制交通事業も

（市町村 2024-02-29付）

　【函館発】厚沢部町は２６日、６年度予算案を発表した。一般会計の総額は前年度肉付け補正後と比較して６・８％増の４９億７００万円。うち教育費は２４・３％減の３億１７８０万円となった。町内２小学校の体育館屋根改修工事完了などに伴い、大幅に減額した。

　新規事業では、給付型奨学金事業費に１０８万円、３月末で函館バスが廃止する町内３路線の代替として江差高校の生徒に向けた予約制交通事業に１９００万円を盛り込んだ。継続事業では本年度から小・中学校に導入したＡＩドリル「キュビナ」の継続活用費に２７７万円、ＩＣＴ支援員配置費に５４１万円を充てた。休日における部活動の地域移行に向けた費用には８９万円を計上。本年度からスポーツ庁の事業を活用して実施した中学校運動部における外部人材の配置は町独自で次年度も継続する。

　このほか、小・中学校における冷房設備設置事業費１億２０２万円は５年度補正予算の繰越明許とし、６月末をめどに整備を完了させる。

　教育関連の主な事業はつぎのとおり。

▽学力向上対策＝２７７万円―小・中学校教職員のＩＣＴ教育推進に向けた研修、ＡＩ型教材の導入

▽情報機器活用支援体制＝５４１万円―小・中学校におけるＩＣＴ支援員の配置継続

▽体力向上対策＝７３万円―館小グラウンドの雲梯撤去および鉄棒の更新

▽貸付型奨学金（拡充）＝６２４万円―町内に在住する者の子弟に所得制限なし無利子で奨学金を貸付。高校・高専（３年生以下）月額３万円、短大・専門学校月額４万円、大学高専（４・５年生）月額５万円。償還開始後、町内に住所を有し、継続して５年以上居住した場合は貸付金の４分の１を免除

▽給付型奨学金＝１０８万円（新規）―町内に在住する非課税世帯の子弟に対し、選考の上３人に月額３万円の奨学金を給付

▽土曜日の教育支援体制等構築＝１２万円

▽教育文化スポーツ表彰＝１０万円

▽いきいきライフポイント事業＝１６万円

▽鹿小舞交流協議会運営助成＝２０万円

▽史跡館城跡管理費＝２６３万円

▽館城跡保存整備＝１２３８万円

▽図書館・郷土資料館管理＝１６１３万円

▽創造の翼中学生研修派遣＝５１５万円

▽文化講演会開催等文化のあっさぶ推進事業＝１５１万円

▽スポーツ少年団支援＝２６０万円

▽スポーツ協会振興＝８６万円

▽地域スポーツクラブ活動体制整備＝８９万円―休日における部活動の地域移行推進に向け、指導者配置に係る経費を計上

▽体育施設管理＝４２５万円―総合体育館バスケットゴール更新工事

▽江差高生通学向け集合バス運行費補助金＝１９００万円

(市町村 2024-02-29付)