北理研札幌支部 授業上達講座 子がワクワクする授業を 定着へ反復と動機付けも
(関係団体 2024-04-01付)

 北海道小学校理科研究会(北理研)札幌支部は3月上旬、授業上達講座をオンラインで開催した。「私の理科授業のつくり方」をテーマに、松田会長と会計監査で白楊小学校の徳田恭一校長(当時)が講話。会員に向けて、基礎・基本の定着に向けた反復と動機付けの大切さや、子どもたちがワクワクする授業をつくるための授業力向上、教材研究へのさらなる研鑚を呼びかけた。

 講座には、札幌支部の会員ら約30人が参加した。

 徳田校長は、理科授業における基礎・基本をテーマに「反復と動機付けがキーワードになる」と述べた。自身が実践した「空気でっぽう」「火と空気」「電気や光のはたらき」「光や音」の4授業を振り返り、採用した教材が比較の構造に至らず、反復につながらなかった失敗例などを紹介した。

 その上で、児童の「事象を比較しようとする」「確証と反証が相互に関わろうとする」「実証性・再現性・客観性を高めようとする」態度を引き出すことの大切さを強調。「活動と試行の繰り返しを生み出すことが、理科の基礎・基本の定着につながる」と説いた。

 松田諭知会長(当時)は冒頭、「どんな理科の授業をしたい?」と問いかけ「自然、科学のきまりを仲間と楽しく見つける授業」「自然や科学の巧みさや見事さに感動する授業をしたい」と自らの考えを述べ「楽しい授業を通して、少しずつ分かる、できる、使えるようになり、つぎへの学びに生かせる授業が大切ではないか」と呼びかけた。

 授業力向上に当たっては①本時の目標と子どもの活動を明確に持つ②教材研究と教材化に力を注ぐ③一問一答形式の授業はやらない④発問・指示は短く⑤教師の話す時間は短く、子どもの活動を長く―など10項目を強調。「何を教えて、どこを考えさせるかをしっかりと分ける必要がある」「ワクワク感や脳への刺激のない授業はしない」など、自身の経験を踏まえた心構えを説いた。

 教材研究と教材化に関わっては、3年「明かりをつけよう」、4年「空気と水」などを例に「自分で“楽しい”“不思議だ”と思う教材でなければ、子どもたちも楽しくないのではないか」と述べた。「授業の単元構成や教材研究を研究し、子どもたちがワクワクする授業を目指して」と呼びかけ、「理科の授業を通して良い学級をつくってほしい」エールを送った。

(関係団体 2024-04-01付)

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