道町村教委連が道教委に要望　定数改善など財政措置を　地域移行　財源等見通し求める

（関係団体 2024-05-21付）

要望書を手にする荒谷会長（左）と倉本教育長

　道町村教育委員会連合会（荒谷順一郎会長）は１７日、道教委に７年度文教施策に対する要望活動を行った。要望事項は産休・育休教員代替後の正規教員の配置など新規２件を含む７３件。荒谷会長が倉本博史教育長に要望書を手渡し、「実現に向けた財政措置を含む支援策が講じられるよう国に要望するとともに、道独自の改善策も講じてもらうよう、格段の配慮をお願いしたい」と求めた。

　要望事項は①町村教育委員会の充実・強化②学校教育の改善・充実③生涯学習・社会教育の振興・充実④いじめ・不登校対策⑤ＮＨＫテレビの放送受信料免除措置の継続―を柱に計７３件で構成。全道各地の教委連からの要望・意見をもとに検討を重ね、１６日の総会で決定した。

　学校教育の改善・充実に向け、少人数学級や小学校教科担任制への対応、小規模校における免許外教科担任の解消など教職員定数の改善を要望。児童生徒の１人１台端末の補助率を３分の２から全額補助へと引き上げるとともに、教職員の端末も補助の対象とするよう求めた。

　部活動の地域移行では、人材や予算の確保、保護者負担の軽減など対応に苦慮する自治体への支援を強化するほか、財源など今後の大まかな見通しを示すよう要望した。

　新規要望は２件。一定期間育児休業期間が続き、現任校での復職を希望しない教員を代替する場合、期限付教員ではなく正規教員を配置するよう求めた。

　また、定年後の管理職が教職員と同様の業務に当たる場合、体力的・精神的な負担の大きさから再任用を希望せず退職するケースがあることから、学校管理職の暫定再任用における職種増加と役付再任用の積極的な活用の検討を要望した。

　要望書を受け取った倉本教育長は、いずれも本道の教育課題の解決に向けた重要な項目との認識を示した上で「要望内容をしっかりと確認し、あらためて回答させていただきたい。引き続き力を合わせ、本道教育の課題を一歩一歩改善し、内容の充実に努めていきたい」と応じた。

(関係団体 2024-05-21付)