道教育振興会が定期総会　１１月に創立５０周年事業　本年度末での解散を決議

（関係団体 2024-05-21付）

道教育振興会が定期総会

　北海道教育振興会は１６日、ホテルライフォート札幌で６年度定期総会＝写真＝を開いた。創立５０周年を記念する「北海道教育フォーラム」や「感謝と祝賀の集い」の実施など記念事業計画を決めるとともに、６年度末での解散を議決。あいさつに立った濱田美樹会長は「温かい支援、会の運営への深い理解と力強い尽力のおかげで、本年度創立５０周年を迎えることができた」と謝意を表した。

　濱田会長はあいさつで「本道教育の現状を様々な視点から見つめ、本道の教育的課題やその解決策を共有し、家庭、学校、地域と連携して未来を担う北海道の子どもたちのための活動を計画的・組織的に進めてきた」と述べ、関係者の支援や理解、尽力に謝意を表した。

　創立以来５０年の歴史を振り返り「その時々の教育課題解決に向け、適切な価値ある情報を発信するなど本道教育の振興に寄与してきた」と強調。急激な社会変化や予測困難な時代を迎え、ＩＣＴの効果的な活用や個別最適な学び、協働的な学びの推進、先端技術に対するリテラシーなど「教員の資質・能力の高まりが必要だ」と指摘した。

　一方で、教員志望者の減少や教員不足の課題に触れ「教員の働き方改革や給特法改正を含めた処遇改善などへの対応が鍵になる」と強調。「教職員のウェルビーイングを高めることが子どもたちのウェルビーイングを高めることにつながる」とし、本道教育の振興に全力を尽くす考えを示した。

　道教委の倉本博史教育長は、半世紀に及ぶ活動に敬意と感謝の意を表した上で「本道教育の現状を様々な視点から見つめ、不断の努力で取り組んできた活動の歴史はしっかりと根付いており、今後も受け継がれていくものと確信している」と述べた。

　札幌市教委の佐藤圭一学校教育部長（檜田英樹教育長代理）は、創立時から発行している会報「教育振興」に触れ「先行きが不透明なＶＵＣＡの時代にあって、様々な立場からの意見や情報が解決のヒントになることも多く、大いに参考にさせていただいた」と謝意を述べつつ「未来を生きる子どもたちにとって必要な教育はどのようなものなのか、札幌市はどのような教育を進めるべきなのかと、問いを投げかけていただいているような感覚だった」と感慨に浸った。

　議事では５年度の事業報告、会計決算報告を承認したあと、６年度末で同会を解散することを決議。創立５０周年記念事業計画として、１１月２９日に「北海道教育会議」と「“子育て”を深めるみんなの教育フォーラム」を統合した「北海道教育フォーラム」や、「感謝と祝賀の集い」の開催を決定。５０周年記念誌の発行や「北海道教育を考える会～札幌の集い」（札幌市教育振興会主管、８月３日、ホテルライフォート札幌）の実施などを決めた。

　本年度の基本方針を「今日のわが国の教育の動向を見極め、克服すべき教育課題をとらえ、公正な教育世論の醸成を図り、北海道教育の正常化と活性化に寄与する」と設定。①公正な教育世論の喚起・醸成と交流を図る②各事業のより効率的な展開を図る③各支部との連携を一層密にする④関係諸機関・団体との連携を一層密にする―など７点を重点に据えた。

(関係団体 2024-05-21付)