乙部町教委の教育行政執行方針―松原教育長説明　個に応じた指導充実など　学習習慣等定着へ家庭と連携

（市町村 2016-03-24付）

乙部町教委・松原静雄教育長

　【江差発】乙部町教委の松原静雄教育長＝写真＝は三月上旬、第一回町議会定例会で教育行政執行方針を説明した。学校教育では、個に応じた指導の充実や、家庭と連携した生活・学習習慣の定着に努めるほか、引き続き道教委の道徳教育推進校事業の充実を図る考え。

　執行方針の主な内容はつぎのとおり。

【学校教育の充実】

▼確かな学力の育成

　各学校において組織としての学校力を発揮し、児童生徒の学習の定着状況を把握し、学力向上につなげる指導の改善の取組や、望ましい生活習慣の確立に向けて、保護者との連携に努めていく。小中連携を意識した巡回指導や小中交流会の実施に努めていく。

▽授業改善と個別指導の充実

　全国学力・学習状況調査等の結果分析を通して、児童生徒の学習状況を的確に把握し、習熟度別少人数指導やチーム・ティーチングなど、個に応じた指導の充実に取り組んでいく。

▽学習習慣の定着について　『家庭学習のすすめ』『家庭学習の手引き』などを活用し、家庭と学校が一体となっての取組を積極的に支援していく。

▼豊かな心と健やかな体の育成

▽人間関係を育む生徒指導の充実

　学校いじめ防止基本方針の見直し等、いじめの未然防止・早期発見・早期対応を徹底し、すべての子どもが安心して学校生活ができる環境整備に努めていく。スクールカウンセラーを配置し、児童生徒の心の成長を側面から支援していく。

▽道徳教育の充実

　二十八年度も道教委の道徳教育推進指定校として、道徳の指導の充実を図るとともに、保護者や地域に学習の様子を公開していく。

▽健やかな体を育むために

　食物アレルギーの児童生徒にも可能な限り給食を提供していく。二十八年度も給食費の半額助成を実施していく。

▽安全教育の推進

　学校危機管理マニュアルの充実に努めていく。ゲーム機やスマートフォンなどの利用に関し、フィルタリング設定や家庭でのルールづくりを進めていく。

▼特別支援教育の充実

　特別支援学級の設置や支援員を配置し、教育支援委員会をはじめ特別支援学校や巡回教育相談を活用しながら、関係機関との連携を深め、将来の自立した社会参加が図られるよう、連携システムを構築し特別支援教育の充実に努めていく。

▼教育環境の整備

　学校ＩＣＴの整備については、実物投影機など計画的な整備を進めるとともに、効果的な授業研修に努めていく。二十八年度から乙部小学校大規模改修事業を進めていく。

【生涯学習・スポーツの推進】

▼豊かな人間性を培う家庭教育の推進

　親学講座の開設や、乳幼児対象｢ブックスタート｣事業を継続し、家庭の教育力向上に努めていく。

▼文化財の保護

　適切な保全を図るとともに郷土史料等の情報発信に努めていく。二十八年度は木喰仏展を開催する。

▼公民館活動の推進

　図書室の小・中学校の長期休業期間中の時間延長の継続や、リクエスト図書等によって蔵書充実を図り、利用者の増加に努めていく。

▼国際交流の推進

　引き続きＡＬＴを配置し、小・中学生の英語指導の充実と幼児から高齢者まで外国語に接する機会や異文化交流に努めていく。

(市町村 2016-03-24付)