洞爺湖町の教育行政執行方針―綱嶋教育長説明　ＣＳモデル校指定し研究　ＩＣＴ活用授業充実へ調査

（市町村 2016-03-30付）

洞爺湖町教委・綱嶋勉教育長

　【室蘭発】洞爺湖町の綱嶋勉教育長＝写真＝は七日、町議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。コミュニティ・スクール（ＣＳ）については、二十九年度の設置に向けてモデル校を指定し研究を進めていくほか、ＩＣＴ活用授業については、引き続き調査研究を進める方針。未来を担う子どもたちが健やかに成長できるよう、学校、家庭、地域などと連携を図りながら、教育の充実に向け取組を進めていく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

　「確かな学力」「豊かな人間性」「健康・体力」のバランスよい向上を図り、社会で生きていくための実践的な力の育成に取り組んでいく。

　各学校を、専門的立場から指導を行う、教育推進指導専門員を引き続き配置していく。

　新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と推進方策として、保護者代表や地域住民の代表などで組織するＣＳについて、モデル校を指定して研究を進め、二十九年度の設置に向けた準備を進める。

　小中連携教育の推進を図るため、小中乗り入れ（出前授業）を実施するとともに、調査研究を行っていく。

　ＩＣＴ（タブレット）活用授業については、二十七年度に先進校を視察し、調査研究を行ったところだが、機器の導入や更新にかかる費用やＩＣＴ（タブレット）を活用して推進するための人材の確保など、様々な課題があることから、引き続き調査研究を進める。

　道徳教育については、いじめの未然防止とも密接な関係があることから、自立心や自律性、自他の生命の尊さ、善悪を判断する力を育成し、その実践力の定着を図っていく。

　いじめの芽は、どの子どもにも生じ得ることから、普段の児童生徒の変化を見逃さないことが大切なことから、Q―Uテストを継続して実施するなど、学校が児童生徒の状態や学級の状況を理解するための支援を進めるとともに、いじめのない学校に向け、児童生徒の自発的な活動体制の構築を図っていく。

　また、増加傾向にある不登校生徒への対応として、新たに指導者を配置して、学校とともに一体となって取組を進める。

　高校教育について、洞爺高校が閉校し、虻田高校の一校となる。虻田高については、生徒募集、部活動支援などに対する補助を継続し、引き続き、存続に向け努力していく。

▼社会教育

　学校支援地域本部事業については、町内全小・中学校と地域住民との情報共有を図りながら、学校支援ボランティア活動の取組を進める。また、町教育改善推進委員会からの提言にある学校以外の学舎の提供として、小中学生を対象に基礎的な学習を身に付ける場の提供と、受験対策を目的とした学習支援事業「地域未来塾」の実施については、学習習慣や学力向上の面からも引き続き事業の充実を図り、学校・地域との連携のもと、取り組んでいく。

(市町村 2016-03-30付)