陸別町が教育大綱(28~30年度)策定 豊かさ実感し合える町に 基本方針として2項目設定(市町村 2016-03-30付)
総合教育会議の初会合で決定した
【帯広発】陸別町は教育大綱を策定した。期間は二十八年~三十年度の三ヵ年。基本目標に「垣根のない 心が育てる豊かさを 実感しあえる町づくり」を据えた。基本方針として、①「豊かな未来を目指す生涯学習の推進」~垣根のないこころを育てる②「誇り高きふるさと文化の創造」~尊い遺産と情熱をうけつぐ―を設定。「第五期町総合計画」および「第七期社会教育計画」との整合性、一貫性を図りながら定めていくこととした。
二十二日に開かれた総合教育会議の初会合=写真=で決定したもの。会合には、野尻秀隆町長や石橋勉教育委員長、野下純一教育長をはじめとする構成員五人が出席した。
冒頭、野尻町長があいさつ。「今後の教育施策について、それぞれの思いや課題を率直に出し合い、相互理解につなげられるような場となれば」と期待を寄せ、きたんない意見を求めた。
協議に移り、事務局が同会議の運営について説明したあと、教育大綱の策定について審議。委員からは、「祭りなどの子どもたちが参加できる行事や、郷土資料の充実を図ってほしい」「地元を離れた人が一緒になって〝ふるさと陸別〟を盛り上げられるような取組の機会を増やしてほしい」などの意見が挙がった。
おわりに、野尻町長は「陸別町の教育の発展・充実に向けて、今後、皆さんと力を合わせて進めていければ」と呼びかけた。
教育大綱の概要はつぎのとおり。
【基本目標】
▼垣根のない 心が育てる豊かさを 実感しあえる町づくり
【基本方針】
▼方針1「豊かな未来を目指す生涯学習の推進」~垣根のないこころを育てる
▽重点施策
①生涯学習の推進
学習機会の提供などにより、生涯を通じた学習を推進し、町民の心豊かな生活の実現を目指す。また、陸別の特色や町民の情報・知識・技術などを最大限に活用した生涯学習を進める。
垣根のないこころを育て、家族と地域と人の絆を深め、世代間交流の機会を創出する。
②学校教育の充実
学ぶ場にふさわしい、環境を整えるとともに、時代に対応した教育内容の充実を図る。また、体験学習や社会活動への参加など、地域特性を活かした「ふるさと教育」を進め、児童・生徒が自ら学ぶ意欲を高め、個性や能力に応じた教育を進めていく。
③青少年活動の促進
自主的な団体活動への支援を高めるとともに、地域の青年が数多く参画している「しばれフェスティバル」など、まちづくりや産業おこしに関する研修・研究機会を充実する。また、町内外との交流機会の拡充を図る。
④生涯スポーツの充実
町民がいつまでも健康で活力ある生活を送ることができるように、いつでも気軽にスポーツができる環境を整える。
▼方針2「誇り高きふるさと文化の創造」~尊い遺産と情熱をうけつぐ
▽重点施策
①芸術・文化活動の推進
町民の文化活動への参加を促進し、芸術文化への町民の関心を高めていく。郷土の歴史を学び、郷土に対する誇りを感じ、町民が地域の中で互いに尊敬し合い、町民一人ひとりの成長や地域の活力が生まれるよう文化活動を支援する。
②文化財の保護と活用
陸別の歴史や文化を次世代に伝えるために、児童生徒を対象にした「ふるさと教育」に町の歴史を取り込み、関寛斎資料館や郷土資料など文化財の保護、活用を進める。
③地域間・国際交流の促進
国内の他地域や国際的な交流の機会を拡大し、異なる文化や人とのふれあいとつながりを通じて魅力ある町づくりを進める。
特に、中学生の海外研修派遣事業、関寛斎の顕彰活動の全国的な広がり、電機連合との交流による「サマーインりくべつ」「冒険体感インとうきょう」など、グローバルな視点とふるさとの良さを再発見する貴重な機会として継続支援する。
(市町村 2016-03-30付)
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