歌志内市教委の教育行政執行方針―森塚教育長説明　新たに公的学習塾開設　学校・家庭・地域の連携推進

（市町村 2016-03-29付）

歌志内市教委・森塚勝敏教育長

　【岩見沢発】歌志内市教委の森塚勝敏教育長＝写真＝は三月上旬、定例市議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。幼小中一貫教育を基軸とした郷土の地域特性を生かし、学校・家庭・地域の連携を推進。中学生を対象とする公的学習塾を新たに開設し、土曜授業の実施を通して学力の向上を図っていく。　

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　幼稚園において、集団での遊びや自然とのふれあいをはじめ、幼小中一貫して取り組むダンス講師の招聘などによって、基礎体力の向上を図っていく。

　また、外国語指導助手を派遣し、幼児期から英語に親しみ、国際的な感覚を培うとともに、将来における学力向上の礎を築いていく。

　家庭との連携としては、保護者の学習機会の拡充や幼児教育に関する情報提供の推進に努めていく。

　子どもたちが将来に向けて自信と誇りをもち、大きく変化していくであろう二十年、三十年後の社会を見据えた「生き抜く力」を養うため、確かな学力、豊かな人間性、健やかな体と郷土愛を兼ね備えたバランスを適切に育てることが大切。また、放課後や長期休業を活用した学習サポートの充実を図るほか、小学校において、低学年から英語授業を導入するとともに、中学生を対象としたチャレンジキャンパス（公的学習塾）を開設し、基礎学力の向上に取り組んでいく。

　さらに、全国学力・学習状況調査、生活習慣等調査の公表結果を踏まえた授業改善を図り、保護者、地域への期待に応える学校運営に取り組むとともに、インクルーシブ教育の理念に基づき、学習活動上の人的配置を行い、一人ひとりのニーズに応じた特別支援教育に努めていく。

　体力向上については、幼小中の一貫した連携を重視したプログラムを推進するとともに、小学校において、放課後の居場所づくりに努め、遊びを通した運動を促進していく。

　また、いじめについては、各学校で策定している「いじめ防止基本方針」に基づき、子どもの人権・命の尊厳の視野に立ち、決して見逃さず、迅速で適切な対応をとることは勿論、同時に家庭・関係機関とより密接な連携を図っていく。

▼社会教育

　ことしは、コミュニティセンターが公民館時代を含め開館三十年の節目を迎えることから、記念事業を開催する。さらに、地域コミュニティの拠点として利用拡大を図るとともに、市民の憩いの場となるよう施設の利用促進に努めていく。

　図書館は誰もが利用しやすい環境づくりを進めるとともに、高齢者がパソコン操作などを学んだり、子ども同士の家庭学習の場所となるべく、図書館サービスの拡充を図っていく

　市の魅力を再発掘するため、新たに地域おこし協力隊制度を活用し、郷土館を拠点として市内外への情報発信等を活発に推進していく。

　また、旧空知炭鉱倶楽部や私設の資料展示館と連携したＰＲなど、郷土財産の保存・継承と、利用促進に努めていく。

(市町村 2016-03-29付)