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自ら考える児童生徒増加　「学ぶ力」共通指標アンケート結果―札幌市教委
（市町村 2016-03-29付）

学習などについてのアンケート集計（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は「学ぶ力」に関する札幌市全体の共通指標のアンケート調査結果をまとめた＝表参照＝。「習ったことや知っていることを使って、自分で考えることが大事だと思う」と肯定的に回答した小学生が九〇・一％、中学生で八八・一％に達するなど自ら思考・判断し、互いに考えを伝え合って課題を解決しようとする児童生徒が増加。一方、「新しく習ったことは、繰り返し練習をしている」などの項目で肯定的に回答している児童生徒が多くないことから、家庭での学習習慣づくりなど授業以外で「自ら学ぶ」方法を身に付けることを求めている。

　市教委では二十の共通指標（自己評価項目）について、二十五年度から小学五年生と中学二年生を対象にアンケートを実施。子どもの学習状況等を把握・分析し、教育施策や教育指導の改善に反映している。

　本年度の調査結果をみると、前年度に比べて小学校ですべての項目、中学校でも十六項目で肯定的な回答の割合が高くなった。

　特に、「意見を違う人とも、よく話し合おうとしている」の項目で、肯定的に回答した小学生が二十五年度比三・二ポイント増の七〇・九％となった。「意見を書くときには、その理由をはっきりさせて書くようにしている」の項目で、肯定的に回答した中学生は二十五年度比五・二ポイント増の六八・一％となっている。

　また、「習ったことや知っていることを使って、自分で考えることが大事だと思う」では肯定的に回答した小学生が九〇・一％、中学生で八八・一％に達した。市教委では、各学校の授業で言語活動の充実が図られた結果、自ら思考・判断し、互いに考えを伝え合って課題を解決しようとする児童生徒が多くなってきていると分析している。

　これらの調査結果から、市教委では前年度に比べて札幌市の子どもの学ぶ態度として、聞くことでは積極的な姿勢がさらに伸びていると分析。話すことは伸びがみられるものの、今後もさらに改善が必要とみている。

　また、「新しく習ったことは、繰り返し練習をしている」「普段から計画を立てて勉強をしている」と肯定的に回答している児童生徒が多くないことから、家庭での学習習慣づくりなど授業以外で「自ら学ぶ」方法を身に付けることを求めている。