幌加内町教委の学校教育推進計画(28~32年度) 確かな学力など重点設定 校種間連携、情報発信など推進(市町村 2016-03-29付)
【旭川発】幌加内町教委は、二十八~三十二年度までを見通した学校教育推進計画を策定した。目指す子どもの姿は、「ふるさとに誇りをもち 人々と支え合い たくましく生きる 幌加内の子」。その実現に向け、「確かな学力の育成(学び方)」など三つの推進の重点を設定。小・中学校、高校それぞれで重点に沿った実践を盛り込んだ。
同町では、十八年度に同計画を策定して以来、年度ごとに見直しを進めてきた。町内の小・中学校、高校の学校評価アンケートから、生活面では集中力や整理整頓、学習面では活用する力がやや弱い傾向にあることが課題となっていた。
今回の計画では、そうした課題や国・道の教育動向を踏まえた上で策定。計画年度は二十八~三十二年度までの五年間とした。
目指す子どもの姿は、「ふるさとに誇りをもち 人々と支え合い たくましく生きる 幌加内の子」。基本方針として、「確かな学びと夢や希望を育む学校教育の推進」「地域の特色を生かした活力あふれる学校教育の推進」の二点を据えた。
基本方針のもと、「確かな学力の育成(学び方)」「豊かな心の育成(行い方)」「健やかな体の育成(生き方)」の三点を推進の重点に設定。小・中学校、高校それぞれで重点に沿った実践を盛り込んだ。
その上で、学校は保・小・中・高のスムーズな接続を図りながら校種間連携事業の推進や、情報発信、社会教育事業との連携を進める。加えて、地域と連携した行事や地域参観日を通し、開かれた学校づくりを推進していく。
行政は、安全教育の充実や校舎等の耐震化の推進などによって、児童生徒の安全安心な学習環境を整備。このほか、特別支援教育の充実、図書館等の整備やICT化の推進を図る。
家庭・地域では、早寝・早起き、朝ごはん運動の実践や、親子の団らんの時間確保、家庭学習の習慣化、世代間交流事業等の参加などに努めることとした。
推進の重点の概要はつぎのとおり。
【確かな学力の育成(学び方)】
▼学習習慣と基礎・基本の確実な定着
▽小学校=ICT活用や反復学習等による学習内容の確実な定着
▽中学校=基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着を目指す学習指導の工夫・充実
▽高校=生きる力を支える基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着
▼主体的思考力・判断力・表現力の育成
▽小学校=実感をともなった「分かる授業」の創造と言語活動の充実
▽中学校=地域人材・素材を生かした体験的・問題解決的な学習および自主的・自発的な学習の促進
▽高校=一人ひとりの可能性を延ばす多様な学習過程の推進
▼個に応じた教育支援の充実
▽小学校=個別のニーズの的確な把握と個に応じた学習指導の充実
▽中学校=個別のニーズに基づく適切な教育支援の充実
▽高校=地域産業と社会の発展に寄与できる創造的能力と実践的態度の育成
【豊かな心の育成(行い方)】
▼全教育活動を通じた道徳教育の推進
▽小学校=豊かな体験活動の推進、心に響く道徳の授業づくりと積極的な授業公開
▽中学校=道徳的心情・判断力・実践力を高める教育活動の推進
▽高校=自他の生命や人権を尊重する道徳的実践力の向上
▼人間関係力を高める生徒指導の充実
▽小学校=自他の心の成長を促す教育相談と学級づくりの充実
▽中学校=望ましい生き方を構築する特別活動の推進
▽高校=多様な体験学習を通して望ましい生き方を自覚させるとともに、満足感や成就感を味わわせ、職業観や勤労観を育成できる行事の充実
▼社会的自立を育むキャリア教育の創造
▽小学校=地域の特色を生かした教育活動の推進と総合的な学習の時間の充実
▽中学校=地域の特色を生かした教育活動の推進とキャリア教育の充実
▽高校=企業等外部教育力の活用と六次産業教育の充実
【健やかな体の育成(生き方)】
▼継続的な体力向上の取組
▽小学校=日常的に楽しんで運動する意欲と態度の育成
▽中学校=体育・健康指導の改善と運動意欲の向上と運動習慣の定着
▽高校=農業および環境保全への実践力向上および食農教育の推進
▼基本的生活習慣の定着と食育の充実
▽小学校=目標とする「時間の目安」を定めた生活リズムと基本的生活習慣の定着
▽中学校=生徒指導・食育指導の充実と基本的生活習慣の定着
▽高校=バランスの取れた生活習慣の定着とたくましい心身の育成の推進
▼地域と一体となった安全教育の推進
▽小学校=地域と連携した登下校の安全確保と危機回避能力を高める安全教育の推進
▽中学校=地域・関係機関と連携した安全教育の推進
▽高校=地域・関係機関と連携した安全教育の推進
(市町村 2016-03-29付)
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