豊浦町教委の２８年度教育行政執行方針―佐々木教育長説明　中高一貫教育で公開研実施　コミュニティ・スクール導入を検討

（市町村 2016-03-29付）

豊浦町教委・佐々木浩治教育長

　【室蘭発】豊浦町教委の佐々木浩治教育長＝写真＝は七日、町議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。特色ある教育として推進する中高一貫教育については、十一月に公開研究会を開催する方針。コミュニティ・スクールに関しては、導入に向けて検討を進めていく考えを示した。社会教育の推進では、防災キャンプを昨年度に引き続き実施する意向だ。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

　「生きる力」の源である「確かな学力」「豊かな人間性」「健康と体力」をバランスよく身に付け、社会の変化に対応できる実践的な力を育成する教育に取り組んでいく。

　本町教育の特色ある取組として推進している小中一貫教育については、道教委から「ほっかいどう学力推進事業小中一貫教育実践事業」として継続指定を受けており、十一月には公開研究会を開催する予定となっている。

　特別支援教育については、個々の教育ニーズに適応した学習内容のきめ細やかな指導が行われるよう、校内体制の充実を図るとともに、特別支援教育支援員や介護員を配置し、道教委等が実施している巡回教育相談などを活用しながら、関係機関との連携を深め、継続した特別支援教育の充実に取り組んでいく。

▼豊かな心と健やかな体の育成

　いじめや不登校などの問題行動については、各学校で作成されている「学校いじめ防止基本方針」をもとに教職員の研修を深めるとともに、いじめの未然防止や早期発見・早期対応を徹底し、子どもたちが安心して学校生活を送れる環境づくりに努めていく。

　近年、学校と地域が協働して子どもたちを支える「コミュニティ・スクール」が全国的な広がりをみせている中、本町においては、現在も学校と地域が協力し、様々な教育活動が展開されているが、これらをより継続的・組織的なものとするため、「コミュニティ・スクール」の導入について検討を進めていく。

▼社会教育の推進について

　青少年教育については、今日の子どもたちの課題となっている生活体験や自然体験不足を補うため、わくわく体験隊事業の一つとして、昨年度から実施した「防災キャンプ」を行うことによって、災害を想定した避難生活の体験や防災意識の高揚を図るとともに、災害時のリーダー養成、さらには想定される災害への備えについても学ぶ機会となることから、引き続き実施する。

▼施設・設備等の充実について

　施設・設備等の充実については、教員住宅整備事業および学校給食センター改修事業等の実施を予定しており、今後も、安全・安心な教育環境の充実に努めていく。

(市町村 2016-03-29付)