道幼研が定期総会 組織・運営検討へ特別会議設置 新会長に綿屋園長(札幌市もいわ幼)
(関係団体 2016-05-30付)

道幼研定期総会
7月に研究大会十勝大会を開くことなどを決めた

 道国公立幼稚園・こども園教育研究会は二十一日、ホテルライフォート札幌で二十八年度定期総会を開催した=写真=。七月開催の研究大会十勝大会で公開保育を中心とした実践的研究を推進していくことを確認したほか、今後の組織・運営について総合的に検討する特別会議を設置することを決めた。役員改選では、新会長に札幌市立もいわ幼稚園の綿屋圭子園長を選出した。

 冒頭、あいさつに立った三島裕一会長は「昨年度は本会の研究大会を全道大会と名付けて札幌で開催した。これまでのブロックをローテーションとして地区で主催するという形ではなかったが、参加された皆さんと準備された方々の力によって成功裡に終えることができた」と昨年度を振り返った。

 また、「遊びの中から学びの芽生えを拾い上げて、それを大事に育てていくのが幼稚園の役目」と強調。「本年度の研究大会は、従来の形に戻して、十勝で七月に開催する。年に一回の貴重な場。たくさんの方に参加していただいて、十勝の文化にふれ、多くの方々と強い絆を結んでいただきたい」と呼びかけた。

 続いて、道教委学校教育局義務教育課の波岸克泰主幹と札幌市教委児童生徒担当部の出葉充幼児教育センター担当課長があいさつ。「生きる力の基礎を育む幼児教育の充実に向けて、各地区や各幼稚園等の教育活動、実践交流など通して、幼児の心と体の育ち、家庭や地域社会との連携に関する研究を深められていることは意義深い」(波岸主幹)、「研究大会は、会員の皆さん一人ひとりが子どもたちの動き、周りの環境への働きかけ、人とのかかわりについて、直接、目にふれ、実践を通して学ぶ貴重な機会であり、幼児期の学校教育の重要性を再認識し、実践を交流、発信していただきたい」(出葉課長)などと述べた。

 議事に移り、二十七年度会務報告・各部活動報告、会計決算報告を承認。二十八年度事業計画・各部活動計画、予算について協議し、いずれも原案どおり決定した。

 大会主題・副主題「“生きる力”の基礎をはぐくむ幼児教育の充実~幼児の主体的な活動としての遊びを支える保育者の役割」のもと、七月二十六・二十七日の二日間、幕別町・浦幌町・更別村で第五十四回道国公立幼稚園・こども園教育研究大会十勝大会を開催。公開保育を中心とした実践的研究を推進していくことを確認した。道内の国公立幼稚園・こども園等の現状把握に努めるとともに、研究活動の在り方など、今後の組織・運営について総合的に検討するため、特別会議を設置することを決めた。

 さらに、今後の活動の進め方について審議。事務局から、廃園・民間移譲などによって、平成三十年ころには、会員園は六十三園以下となり、会員数が三百五十人を割ることが予測され、中でも、現四ブロックは胆振・日高地区の会員はなく、残る空知地区も民間移行などで二園のみ存続の予定であることが報告。このため、二十九年度から四ブロック(空知地区)の事業活動を担保するため、二ブロック(上川、留萌、宗谷地区)と共同で事業推進に当たることとした。

 二十九年度からの大会について、地区ごとではなく、ブロック単位で運営することとし、公開園数や参観方法・発表内容については、地域の実情や公開園の事情に応じた開催となるよう、ブロック内で検討・準備する体制を整えることを申し合わせた。

 二十九年度からの研究主題について、研究部が提案。日々の遊びや園生活の中で、「生きる喜び」を感じることのできる子どもを育むために必要な手立てを、実践研究を通して探っていきたいとの考えから、これまでの「“生きる力”の基礎をはぐくむ幼児教育の充実」を継続。副主題は「幼児の豊かな遊びや園生活を支える保育者の役割」とし、豊かな遊びや園生活を家庭・地域社会とともに支えるためには、どのように必要な情報を発信すればよいのか、道内各園の取組について、学び合い高め合っていくこととした。

 役員改選では、新会長に札幌市もいわ幼の綿屋園長を選出した。綿屋新会長は「本会が貴重な学びの場となっていることを認識し、子どもたちの遊びをどう守り、どう育んでいくか、皆さんと一緒に学びながらやっていきたい」と抱負を述べた。

 二十八年度の役員体制はつぎのとおり。=敬称略=

▽会長=綿屋圭子(札幌市立もいわ幼・新)

▽副会長=庄司克哉(幕別町立わかば幼)、山崎淑子(共和町立中央幼児センター・新)

▽監査=畠山幸男(釧路市立マリモ幼)、坂田恵子(札幌市立はまなす幼・新)

▽事務局長=瀬戸富美子(札幌市立かっこう幼)

(関係団体 2016-05-30付)

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