道議会決特（２８年１１月９日）でアスベスト対策質疑　点検マニュアル活用促す　講習会などで安全意識向上―環境生活部

（道議会 2016-11-11付）

　道議会決算特別委員会第一分科会で九日、環境生活部所管審査が行われ、アスベスト対策の問題が取り上げられた。小玉俊宏環境生活部長は「一部の市町村の学校施設等で十分な調査点検が行われず、アスベストが飛散するおそれのある状態となったことは残念」と述べるとともに、「点検マニュアルを作成して周知しており、その活用を促す」との対応を示した。また、「アスベスト対策の重要性に対する意識を高めるため、施設管理者等を対象とした講習会を開催するなどして、道有施設をはじめ、学校や多くの住民が利用する施設などにおける安全の確保が図られるよう、対策の推進に取り組んでいく」と答弁した。

　この日の第一分科会では、田中英樹委員（公明党）の質問に対し、木村幸子環境政策課環境保全担当課長が、札幌市の事案＝四日付１面既報＝を受けた道の対応について、「庁内各部、教育庁、企業局、道警からなる道アスベスト問題対策連絡会議を十月三十一日に開催し、国からのアスベスト含有保温材等に関する通知や、道有施設における使用状況などの情報を共有するとともに、道有施設における石綿含有保温材等点検マニュアルを作成し、アスベスト対策に取り組むこととした。現在、マニュアルを活用し、アスベスト含有保温材使用状況等について、あらためて確認を行っている」と報告した。

　併せて、道教委の対応について、「札幌市教委に対し、速やかにアスベストを含有した煙突用断熱材を使用している可能性がある煙突のみならず、すべての学校の煙突の点検実施を指示するとともに、具体的な点検方法や劣化、損傷等のあった煙突の改修計画を十一月中をめどに報告させるほか、本年度の調査結果を的確に把握、分析した上で、市町村教委に対し、必要な措置を速やかに講ずるよう求めることとしている」と説明した。

　小玉環境生活部長は「一部の市町村の学校施設等で十分な調査点検が行われず、アスベストが飛散するおそれのある状態となったことは残念に感じている」と述べた。

　今後の対応については、「アスベスト含有保温材等の点検マニュアルを作成して、庁内関係部局や市町村へ周知しており、今後、その活用を促すとともに、アスベスト対策の重要性に対する意識を高めるため、施設管理者等を対象とした講習会を開催するなどして、道有施設をはじめ、学校や多くの住民が利用する施設などにおける安全の確保が図られるよう、関係部局、市町村との連携を強めながら、アスベスト対策の推進にしっかりと取り組んでいく」と答弁した。

(道議会 2016-11-11付)