２日から４定道議会一般質問　学力向上方策で議論　教育への信頼回復なども

（道議会 2016-12-02付）

　四定道議会の一般質問が、きょう二日から始まり、本格的な論戦に入る。道教委が取りまとめた『二十八年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書』の内容や本道の子どもたちの学力向上方策、学校司書配置等の学校図書館整備、学校施設のアスベスト対策、教職員の飲酒運転やわいせつ事故といった不祥事を防止し、教育に対する道民の信頼回復に向けた取組などの課題が取り上げられ、論議される見込み。

　会派別では、自民党・道民会議が教育行政に対する信頼、いじめ問題、学校図書館の整備など、民進党・道民連合が学力向上、教職員の病気休職、部活動など、北海道結志会が学校図書館、日本共産党が子どもの貧困対策についての質問を通告している。

　このうち、学力向上にかかわっては、道教委が『二十八年度全国学力・学習状況調査北海道版結果報告書』を取りまとめ、四定道議会開会前日の文教委員会で報告した。

　『報告書』では、調査結果を活用して教育活動の改善に取り組む学校が増え、全国平均正答率との差が縮まってきている一方、学校が指導していると考えていても、子どもはそう受け止めていないなどの状況がみられ、「学校の組織的な取組のさらなる充実や家庭・地域との一層の連携の強化などが求められる」と提起した。

　一般質問では、この『報告書』の内容や、本道における学力向上方策の在り方などについて、質疑が行われるもよう。

　文部科学省が行った二十八年度学校図書館の現状に関する調査結果によると、ことし四月一日現在、本道の学校図書館図書標準達成率は、小学校が三五・二％で全国最下位、中学校が三八・〇％で四十位。また、専任の学校司書を配置している学校は、小学校が一四・二％、中学校が一四・九％で、ともに全国ワースト二位などの課題が明らかになり、前日委員会で、学校司書の配置などの問題が取り上げられた。

　一般質問でも、これらの調査結果や本道における整備の遅れについて、道教委の見解を求め質疑が行われる見込み。

　道内の学校施設で、アスベストを含む断熱材の点検未実施や、アスベスト使用が疑われる断熱材の落下が発生。道議会では、これまでも、調査の在り方やアスベスト対策に関する質疑が行われてきた。

　きょうからの一般質問でも、学校施設のアスベスト対策にかかわり、市町村への指導の在り方などの課題が取り上げられるもよう。

　昨年十二月に道飲酒運転の根絶に関する条例が施行され、道民挙げての取組が進められる中、六月に道庁職員、警察官、公立学校教職員が酒気帯び運転によって相次いで検挙、逮捕される事案が発生。それを受け、道、道教委はそれぞれ、飲酒運転根絶に向けた「決意と行動」を決定した。

　道教委では、飲酒運転根絶取組強化期間の設定、交通違反速報室の設置、懲戒処分の量定加重などの具体的な取組を進めた。

　しかし、強化期間中に、教職員による酒気帯び運転が発生するなどしたことから、厳正な対処を求める声が挙がっていた。

　また、教職員のわいせつ事故など、不祥事が相次いでいることから、教育に対する道民の信頼回復に向け、道教委の見解や取組について、質疑が行われる見込み。

(道議会 2016-12-02付)