士幌町の29年度教育行政執行方針=堀江教育長
(市町村 2017-03-29付)

士幌町堀江博文
士幌町教委・堀江博文教育長

 【帯広発】士幌町教委の堀江博文教育長は三月上旬、町議会第一回定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。「特別支援教育支援員を要所に配置して、子ども一人ひとりの能力や可能性を伸長するきめ細かな指導・支援に努める」との考えを示した。また、士幌小学校の低学年における少人数学級編制の継続や中士幌小学校の多人数複式学級の解消のために学級編制の特例認可を受け、町単独による教員の配置を継続実施していくことなどを表明した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

     ◇

【学校教育】

▼基礎・基本を身に付けた確かな学力

▽少人数学級

 日常の授業においては、個に応じた指導の一層の充実を図るため、士幌小の低学年における少人数学級編制の継続および中士幌小学校の多人数複式学級の解消のために学級編制の特例認可を受け、町単独による教員の配置を継続実施していく。

▽集合学習

 小規模複式校においては、子ども一人ひとりの願いや思いを大事にし、少人数であることのメリットが最大限発揮できる教育活動を展開していく。また、集団活動や学び合う意識など、多人数でなければ体験できない学習を補うため、東部・西部ブロック別の集合学習を内容に工夫を加えながら、さらに積極的に推進していく。

▽特別支援教育の推進

 校内連携会議や特別支援教育コーディネーターを中心に、全職員による特別支援教育の推進体制の充実を図るほか、特別支援教育支援員を要所に配置して、子ども一人ひとりの能力や可能性を伸長するきめ細かな指導・支援に努める。また、教育委員会、学校、こども園、保育所等の関係機関の連携組織である「士幌町子育ち支援連携協議会」で協議し、特別な教育的支援が必要な子ども一人ひとりに乳幼児期から学校卒業後まで一貫した支援を推進していくため、同協議会で昨年度に作成し配布した「育ちと学びのサポートファイルほろっと」を活用し、「個別の教育支援計画」の作成を推進していく。

▽ICTを活用した教育の推進

 教科指導における情報通信技術(ICT)の活用、情報活用能力の育成、校務の情報化の三つの側面を通して教育の質の向上を目指すため、ICT機器等の整備を計画的に進めていく。

▼優しさと思いやりのある豊かな心

▽道徳教育の充実

 道徳の授業を参観日等で広く公開することに努めるとともに、道徳教育用教材「私たちの道徳」や「おもてなしハンドブック」を学校教育全般にわたって有効に活用するよう努める。

▼授業時数の確保に向けた取組等

 台風等による臨時休業やインフルエンザ等による学級閉鎖などが発生した場合にも授業時数を確保することができるよう、本年度から小・中学校を対象に土曜日に学校行事等を実施した際、少なくとも一回は翌月曜日を休業日とせず授業日とする取組を実施する。また、学習指導要領の改訂に伴い小学校の授業時数が増加するため、授業時数の確保の方策について検討する。

▼コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の導入準備

 地域住民や保護者が学校運営に参画し、学校が地域と一体となって子どもたちを育み、特色ある学校づくりを推進する「コミュニティ・スクール」を三十年度から導入するための準備を進める。

【社会教育】

▼図書館

 子どもの読書活動を推進するため、小学校と連携した巡回図書や、読み聞かせ等の活動を継続するとともに、ボランティアサークルの育成を図り、小学校などでの読み聞かせ活動等のさらなる充実を図る。

▼スポーツ

 町民が個々の体力や健康状態に応じてスポーツに取り組めるよう、初歩的なスポーツ教室や軽スポーツの普及促進に努めるほか、スポーツ推進委員や町体育連盟各競技団体と連携を図り、各種競技大会を開催する。

(市町村 2017-03-29付)

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