日高管内教育実践表彰　５団体の功績たたえる　赤間局長が受賞者に表彰状授与

（道・道教委 2017-04-04付）

　【浦河発】日高教育局は、三月中旬から下旬にかけて、二十八年度日高管内教育実践表彰にかかる表彰状授与式を執り行った。赤間幸人局長が各受賞団体を訪問。代表者に表彰状を手渡し、それぞれの実践の成果をたたえた。

　昭和四十二年から実施している同表彰は、管内の学校教育の振興において優れた研究や実践活動を行い、顕著な功績があった個人・団体などを表彰するもの。

　二十八年度の表彰では、えりも町立笛舞小学校、様似町立様似小学校・様似町立様似中学校、新ひだか町立静内第三中学校、幌村建設㈱、日高管内道徳教育研究会の五団体が受賞した。

　このうち、民間企業で初めての受賞となった幌村建設の表彰式で赤間局長は「次世代の学校は、地域と共働して学校を経営していかなければならない。地域全体で子どもたちの成長を考えていく活動として、先進的な取組をいただいている。今後も、この活動を続けていただきたい」と功績をたたえた。

２団体、７人が

特別賞を受賞

　また、全国的な組織・団体などが主催する各種大会や発表会で優秀な成績を収めた団体・個人を表彰する特別賞には、静内第三中女子ソフトテニス部、新ひだか町立静内中学校サッカー部の二団体、個人で静内農業高校の山畠龍一郎君、新冠町立新冠中学校の中倉由恵さん、新冠町立朝日小学校の福田誠弥君、静内第三中の原颯哉君、松尾海音さん、岡田奈央さん、笹山桜さんの七人が受賞した。

　実践表彰受賞五団体の功績はつぎのとおり。

▽えりも町立笛舞小学校（五十嵐重信校長、当時）

「教職員が一体となった組織的な学校運営と創意工夫を図る教育活動」

　教職員が主体的に学校運営に参画し、教務主任が中心となって運営協議を行うほか、きめ細やかな児童の実態把握や家庭学習の手引きの改善など指導方法の工夫改善を図り、学力向上や体力向上に大きな成果を上げた。

▽様似町立様似小学校・様似町立様似中学校（田中淳一校長・深堀美紀校長）

「小中連携・一貫教育の推進の取組」

　毎週木曜日に小学六年生が中学校に登校し授業を受ける取組をはじめ、教員が小学校、中学校双方の授業に参加するなどの交流を行い、小・中学校九年間を見通した学習指導や共通の生徒指導の取組を進め、子どもたちの学力向上と教職員の指導力、意欲の向上に大きな成果を上げている。

▽新ひだか町立静内第三中学校（盛永明寿校長）

「自ら学び、進んで課題を解決していこうとする生徒の育成」

　校内研修の推進に当たって、二人の担当者を配置しＰＤＣＡサイクルによる研究実践に取り組み、知識と思考力・判断力・表現力の向上を図る指導方法の改善を図り、全国学力・学習状況調査での下位層の割合を大きく減らすとともに平均正答率を向上させるなど、大きな成果を上げた。

▽幌村建設（幌村司社長）

「学校や地域における子どもたちの豊かな心の育成と食育活動の推進」

　自社敷地内のビニールハウスを開放して開催する「ぶどう狩り体験学習」において、地域の子どもたちに地域で育つ食材について関心を高め郷土理解につながるよう、十八年から毎年、延出保育所と新ひだか町立三石小学校の幼児・児童を招待し、収穫の喜びや感謝する心の育成と食についての理解促進に大きく貢献している。

▽日高管内道徳教育研究会（奥村尚久会長）

「道徳教育の充実に向けた研究等の取組」

　「特別の教科　道徳」の全面実施に向けて実践的な研究を進め、東京都や神奈川県などの先進校を視察訪問し、その教育実践を管内に広く普及啓発した。また、二十八年十月に開催された北海道道徳教育研究大会日高・浦河大会において、研究主題に基づくこれまでの授業づくりを公開し、教員の意識改革や意欲向上に成果を上げた。

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