積極的に学びの場求める 札幌市中学校長会・土佐林会長あいさつ(関係団体 2017-04-13付)
あいさつに立つ土佐林会長
札幌市中学校長会四月例会・研修会における土佐林仁新会長のあいさつ概要はつぎのとおり。
◇ ◇ ◇
十八人の新しい校長を会員に迎えて、二十九年度がスタートした。健康に気を付けて、校長として充実した日々を送られることをお祈りする。校長職に見習い期間はない。校長と呼ばれたそのときから、学校のあらゆることの最終責任者となる。しかし、萎縮することなく、自分の目指す学校づくりに、力を発揮されることを期待する。また、札幌市中学校長会の活動においても、初年度から積極的に取り組まれ、札幌市の中学校教育のために、力を発揮されることを期待する。
二十九年四月一日から、県費負担教職員の給与負担等の移譲が実施された。この移譲によって、私たち札幌市の中学校長の責任が格段に重くなった。教育施策の制度設計のあらゆる場面で、人の配置と費用の負担という最も大きな課題に対して、直接的に意見を述べることができるようになったということで、私たちの発言一つ一つが、現実の学校現場に、反映される機会が増えるということ。
今後は、教育施策へ具体的な提言をしていくことも、私たち札幌市中学校長会の重要な役目となっていくことが予想される。
札幌市中学校長会は、三年以上の時間をかけてこの大きな変化とその責任の増大に対応できる組織となるべく、検討を重ね、そのあるべき姿を関係団体の理解と協力を得ながら、模索してきた。
いよいよそのときとなる。私たちが札幌市の中学校教育において、その重責を果たすためには、教育施策に関する最新の情報と、教育課題に対する的確な視点が必要。そのための、研修・研鑚が、一層、我々に求められるものと考える。
三月三十一日、新しい学習指導要領が官報に告示された。新学習指導要領は、二十九年度が「周知期間」、三十年度から三年間が「先行実施の期間」、そして中学校においては、三十三年度から「全面実施」となるスケジュールが示されている。本年度は、新学習指導要領について、理解を深めるための一年と位置付けられる。
各学校においても、今後、新学習指導要領を理解するための研修計画が組まれていくものと思うが、まず、校長が新学習指導要領についての理解を十分にすることが必要と考える。そして、校長が新学習指導要領の目指すところと、今後の方向性について、教職員に示すことで、教職員の研修の意識も高まっていくものと思う。
また、札幌市中学校長会は研究基本主題「未来を築き、ともに社会を創る力を育む札幌市中学校教育」を掲げて、二年目の研究に入るが、本会の研究についても新学習指導要領への接続を踏まえた取組を、今後、意識していく必要がある。
このように、学校運営と教育施策の面からも、教育課程の編成の面からも、今まで以上に、私たちは学ばなければならない状況に置かれている。札幌市中学校長会は、研修の体制を整えるべく、それを支える財政基盤の確立を含め、新しい取組を二十九年度に行う。
八月下旬には、札幌市教育委員会との教育施策に関する情報交流、懇談の会を開催するべく調整中で、本年度から各部の部長、副部長も出席する会になるように計画を進めている。
また、全日中、大都市、道中の各研究大会への派遣については、道中の理解が得られ、財源確保のめどが立ったことから、派遣人数を大幅に増員し、情報収集と研修に当たってもらうこととする。具体的には、全日中東京大会には十一人、大都市中学校長会仙台大会へは十人、道中千歳大会へは六十一人を市中の予算で派遣する予定だ。
さらに、各部の研究の充実のために、研究予算の増額を組み込んだ予算編成を行う。また、校長一人ひとりが、自らの課題の研修のために使うことができる研修費を予算内に確保し、年間会費負担額に見合った研修ができるように配慮した予算編成を行うこととする。
昨年までに出された、札幌市中学校長会の在り方検討委員会の答申を、最大限尊重し、札幌市中学校教育への責任を果たすための研修体制の強化、研修予算の確保に取り組むものとする。
札幌市教育委員会が本年度、「さっぽろっ子“学び”のススメ」のリーフレットを作成したが、私たち札幌市の中学校長も、この「学びのススメ」という言葉の響きのごとく、積極的に学びの場を求めていきたいと考えている。この一年、皆さんの精進を期待する。
(関係団体 2017-04-13付)
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