道都市教育長会が春季定期総会　社会全体で子育む仕組を　３１年度文教施策要望など確認

（関係団体 2018-05-16付）

課題解決に向け、活発に意見・情報を交換した

　【岩見沢発】道都市教育長会（会長・長岡豊彦札幌市教育長）は十日、芦別市総合福祉センターで三十年度春季定期総会を開いた。会員三十五市のうち、三十三市の教育長が出席。あいさつした長岡会長は「教職員の能力が十二分に発揮できる環境、社会全体で子どもを育む仕組みを一層整えていく必要がある」と述べ、課題解決に向け会員の一層の連携・協力を求めた。

はじめに、長岡会長があいさつ。「子どもに知・徳・体のバランスのとれた生きる力を育むことは、教育の不易の命題だが、そのためには教職員がもてる能力を十二分に発揮できる環境、また、学校が家庭や地域と連携し、社会全体で子どもを育む仕組みを一層整えていく必要がある。道都市教育長会としても、ときに難しい舵取りを迫られる場面もあろうかと思うが、会員の連携・協力をより一層深め、課題を共有し、その解決に向けて取り組んでいきたい」と述べた。

　続いて、開催市を代表し芦別市の福島修史教育長があいさつ。「本市においては少子高齢化の進展や人口減少に歯止めがかからず、子どもの数そのものがどんどん減少している。それだけに将来のまちづくりを担う子どもたちは、地域にとって大切で特別な存在であり、子どもたちのたくましい成長を促していくため、今日の学校教育が果たす役割はますます重要になる」とした上で、「コミュニティ・スクールの導入を含め、地域が総がかりで子どもたちの育成に向けて活動していかなければならない。本市の地域課題を含め、本日の総会、情報交換会を通して各市の懸案事項、課題解決の糸口につながればと願っている」と呼びかけた。

　続いて、荻原貢芦別市長が祝辞。「教育行政は、子どもからお年寄りまですべての年代の市民に密接なかかわりをもつ分野である。現下の教育環境をめぐる様々な変化に対応するためにも、知恵を出し合い、新たな挑戦が求められている中で、本総会で各種の議題について活発な議論・協議がなされることを期待する」と述べた。

　このあと、空知教育局の竹林亨局長が道教委の教育行政について説明。本年度の主な施策として、幼児教育の振興、新学習指導要領への対応など十点にふれ、よりよい学校づくりに向けた教育環境の整備に対する一層の取組を求めた。

　議事では、二十九年度決算を承認したほか、三十年度予算を決定。三十年度の役員として会長一人、副会長四人、理事四人を選出した。なお、今月二十四日付で退任する長岡会長の後任については、道都市教育委員会連絡協議会の臨時総会において選出される新会長を、教育長会の会長とすることを総会に先立ち行われた役員会で決定。総会で承認された。また、三十一年度文教施策に関する要望事項の内容についても確認した。

　本年度の役員体制はつぎのとおり。＝敬称略＝

▽会長＝長岡豊彦（札幌市、二十四日付で退任）

▽副会長＝小野浩一（名寄市・新）、月田健二（江別市）、多田豊（赤平市）、齋藤房生（紋別市）

▽理事＝表純一（稚内市・新）、林秀樹（小樽市・新）、福島修史（芦別市・新）、岡部義孝（釧路市・新）

(関係団体 2018-05-16付)