教員と児童生徒の連絡に関する通知―札幌市教委　校長許可に限り提供　来年４月１日から運用へ

（市町村 2018-11-30付）

　札幌市教委は十一月上旬、教職員と児童生徒間における連絡方法に関する通知を全市立学校に発出した。不祥事の根絶に向けて、教職員と児童生徒間における連絡方法について適正な管理の徹底を図るもの。児童生徒の携帯電話番号などの取得および教職員の個人連絡先の提供について、職務遂行上の理由から校長が許可した場合に限定することなどを求めている。通知は三十一年四月一日から運用する。

　市教委では、近年、全国的に教職員による児童生徒への不祥事があとを絶たない状況にあることや、ひとたび不祥事が発生すると市民の教育行政への信頼が著しく損なわれることなどから、不祥事の根絶に向けて教職員と児童生徒間の連絡方法の適正管理の徹底を図ることとした。

　通知では、教職員と児童生徒との連絡について、児童生徒の携帯電話番号などの取得および教職員の個人連絡先の提供を、職務遂行上の理由から校長が許可した場合に限定し、不要となった場合には速やかに削除することなどを求めている。

　また、児童生徒への連絡に当たっての留意事項として「電子メールなどによって連絡する場合は他の教職員が内容を確認できる形で行う」「児童生徒から私的な相談があった場合は、情報共有し、対応を協議する」「教職員個人の通信機器の使用は、校外における連絡や休日・夜間における緊急連絡などやむを得ない場合に限る」「教職員個人の端末の紛失や盗難などの事故に備えた対策を講じる」ことなどを提示している。

　通知の具体的な運用に向けて、個人連絡先の取得・提供申請書の例やＱ＆Ａも添付。Ｑ＆Ａでは、通知において、連絡手段のうち無料通信アプリの利用を禁止するものではないことなどを明記している。

　通知は、三十一年四月一日から運用となる。

(市町村 2018-11-30付)