チャレンジ!ビブリオバトル研修会 実践方法と効果を理解 道教委と江別市教委が共催
(道・道教委 2019-03-06付)

ビブリオバトル研修
ビブリオバトルを体験する参加者

 道教委と江別市教委は一日、江別市情報図書館で「チャレンジ!ビブリオバトル研修会」を開いた。小・中学校教職員ら三十六人が参加。ビブリオバトル北海道普及委員で室蘭工業大学の須藤秀紹准教授を講師に迎え、演習などを通してビブリオバトルの実践方法や効果などについて理解を深めた。

 児童生徒の読書への関心を高めるため、ビブリオバトルについて学校などに普及・啓発を図るもの。

 道教委と来年度から読書活動推進のモデル地域となる江別市教委が共催。

 道教委は国の計画を受け本年度、道子どもの読書活動推進計画(第四次計画)を策定。北海道のすべての子どもが自主的に読書活動を行うことができるよう、家庭・地域・学校などの連携を進め、オール北海道での積極的な環境整備を図っている。

 道教委生涯学習課の西島進一主査が、道教委の読書活動推進にかかる取組について説明。

 子どもの読書離れの改善や子どもを読書好きにする取組の一つとしてビブリオバトルの普及・啓発を挙げ、「学んだことを職場での研修会などに生かし、ビブリオバトルの普及・啓発に協力してほしい」と要請した。

 続いて、須藤准教授がビブリオバトルの実際について説明。ビブリオバトルを「書評を使ったコミュニケーションゲーム」と表現し、方法や効果、ルールなどを解説した。

 ビブリオバトルの効果として五点を提示。情報発信力やコミュニケーション能力が高まること、本を通した自己開示によって仲間が広がることなどを挙げた。

 また、普及委員会で定められた公式ルールを紹介。「公式ルールを守っていないものはビブリオバトルと呼ぶことが認められていない」とし、活動が効果的に行われるよう、安易な改変をしないことを勧めた。

 「原稿をつくり、先生が添削する」「投票をしない」「先生が投票する」などといった改変が多くみられることを指摘した上で、投票でチャンプ本を決める意義について説明。チャンピオンではなくチャンプ「本」を選ぶことで、発表者自身が否定されないことや、ゲームである状況がもたらす効果などを挙げた。

 指導者に向けては「まずは大人が楽しんでやること」「本を押し付けない、否定しない」ことの重要性を強調。

 選書においては、子どもの内発的動機付けを重視するよう呼びかけた。

 このあと四人グループに分かれ、ワークショップ型のビブリオバトルを体験。それぞれが持ち寄った本を五分間で紹介し、三分間の質疑応答を繰り返したあと、グループ内でチャンプ本を決定した。

 参加者は実際に体験することで、ビブリオバトルの方法や効能などについて理解を深めた。

(道・道教委 2019-03-06付)

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