岩見沢市31年度教育行政方針 教え考えさせる授業推進 「傾聴・受容・共感」の学級集団を(市町村 2019-03-08付)
岩見沢市教委・三角光二教育長
【岩見沢発】岩見沢市教委の三角光二教育長は三十一年度教育行政方針で、確かな学力の定着に向け、引き続き小・中学校で、「教えて考えさせる」授業スタイルによる統一感ある授業改善に取り組むことを表明。傾聴・受容・共感の信頼関係に基づく学級集団づくり等に努めていくとした。
教育行政方針の概要はつぎのとおり。
【学校教育】
学校教育においては「子どもが主人公になる岩見沢の教育づくり」を推進していく。
子どもが自ら未来を切り開いていく上で必要な資質・能力を育成するために、「主体的・対話的で深い学び」を通して、確かな学力の定着を図っていく。そのため、小・中学校において「教えて考えさせる」授業スタイルによる統一感のある授業改善を推進するとともに、学力向上の基盤となる傾聴・受容・共感の信頼関係に基づく学級集団づくりや学習スキルの向上による子どもたちの学びに向かう力の育成に努めていく。
また、カリキュラム・マネジメントを通した教育課程の工夫改善や小中連携による一貫した教育活動の展開など、学校の組織的な学力向上の取組を推進していく。
さらにICTを活用した効果的な指導と情報活用能力を高める教育活動を推進するとともに、外国語指導助手を有効に活用するなど、「英語が話せる岩見沢の子ども」の育成に向けて、外国語教育の充実を図っていく。
大学の教員による出前授業や協力授業など、道教育大岩見沢校との連携を図った教育活動を推進するとともに、学校が企画・立案する学力向上に向けた取組を積極的に支援していく。
子どもたちに豊かな人間性を育成するため、ピア・サポートの取組により自尊感情や自己有用感を育むとともに、自己の成長を実感し、誰もが達成感をもてる授業づくりや子どもに寄り添う積極的な生徒指導の推進に努めていく。子どもたちがふるさとに愛着をもち、岩見沢で生まれ育ったことに誇りをもてるよう、ふるさと教育を推進していく。
また、道徳教育の充実を図り、命を大切にする心や美しいものに感動する心、礼節や規範意識などを育てる「心の教育」を推進していく。さらに、体験活動や読書活動の充実を図り、豊かな感性や想像力を育んでいく。
子どもたちに健やかな体を育成するため、すべての学年で新体力テストを実施し、体育の授業改善と体力づくりの取組を通して、体力向上や運動の習慣化を推進していく。また、「早寝・早起き・朝ごはん運動」や家庭での五つの約束を基本とした活動を展開し、望ましい学習・生活・運動習慣、食習慣などを身に付けさせる取組を推進していく。さらに、薬物乱用防止教育や防災教育の充実を図り、自らの判断で自分の命を守ることのできる力を養っていく。
岩見沢市いじめ防止基本方針に基づくいじめ問題対策連絡協議会などの組織や、教育支援センターおよび登校支援室が連携し、いじめや不登校の問題をはじめ、悩み・不安をもつ子どもや保護者、学校を支援していく。特別支援教育支援員や学校看護師の配置などにより、子ども一人ひとりの発達を保障する特別支援教育の充実に努めるとともに、将来の生き方や望ましい職業観・勤労観を育むキャリア教育を一層推進していく。
また、学習塾との連携による土曜学習会、英検学習会、囲碁の授業、長期休業中の学び合い広場など、多様な学ぶ場と機会を提供していく。
教育研究所では、学力・体力の向上、教師力・学校力の向上、地域や大学との連携など、教育効果を高めることに重点を置いて調査・研究、養成・研修機能を強化していく。教員の実践的指導力を高め、教えるプロとしての専門的力量を発揮できるよう、資質・能力の向上を図る各種研修を実施するとともに、学校における業務の見直し・改善を推進していく。
また、児童生徒数の減少が見込まれる将来において、地域性に応じた特色ある学校づくりや適正な規模による学校教育が行われるよう検討していく。学校施設の老朽化対策や児童見守りシステムの積極的な活用などに取り組み、教育環境の充実を図っていく。
子どもたちに、未来を生き抜くために必要な資質・能力を育むため、学校において「社会に開かれた教育課程」の実現に努め、教育活動や学校運営の改善・充実を図っていく。また、コミュニティ・スクールの拡大や地域ボランティアの活用などにより、学校・家庭・地域が連携・協働した教育活動の推進に努めていく。さらに、各校種間での連携・交流を促進し、学びの連続性を大切にした教育活動を展開していく。
緑陵高校の教育の充実について。市立高校として、地域の良さを学び地域社会の発展に貢献できる人材育成を目指し、家庭や地域社会と連携を図りながら、ICT環境や英語教育の充実など創意工夫に富んだ質の高い教育を提供し、生徒の社会参画意識を醸成していく。普通科「普通コース」と「スポーツ総合コース」、情報コミュニケーション科それぞれの特色を生かして、選択幅の広い教育課程を編成・実施し、生徒の多様な進路に対応するとともに、将来の自己実現に向けた資質能力を育成する活力と特色ある学校づくりを推進していく。
新鮮で安全な地元産の食材を積極的に活用し、安全・安心で子どもたちが健やかに成長できる学校給食に取り組んでいく。また、共同調理所の施設機能の活用を図り、見学等を通じて子どもたちが食に関する正しい知識を習得し、望ましい食習慣を身に付けることができるよう、食育の充実に取り組んでいく。
【社会教育】
「いわみざわの子ども読書プラン」に基づき、「どくしょノート」の活用や学校図書館との連携など、子どもたちが本にふれる機会を広げるとともに、市民団体などと連携して、幅広い世代の読書活動や学びを支援していく。
子どもたちに遊びと生活の場を提供する児童館を運営するほか、留守家庭の小学生が利用する放課後児童クラブでは、異年齢交流や地域の特色を取り入れた体験活動に取り組み、メープル小学校においては、地域スポーツクラブと連携し、新たに放課後教室を開設するなど子どもの成長を支え、子育てを支援していく。
「携帯・スマホのきまり」を作成し、子どもたちが自ら考え、正しく行動できるよう、学校や家庭と協力して、情報モラル教育やメディアリテラシーの向上に取り組んでいく。
(市町村 2019-03-08付)
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