帯広市教委が体力・運動能力調査結果を公表 小学女子ほぼ全国並み 家庭での運動習慣定着を(市町村 2019-03-18付)
【帯広発】帯広市教委は、三十年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査における市内児童生徒の結果を公表した。実技に関する調査で全国平均を上回ったのは、小学校女子が前年度よりも二種目多い六種目、中学校男子が一種目多い三種目だった。体力合計点は、小・中学校、男女のいずれも全国平均を下回ったものの、小学校女子がほぼ全国平均並みの結果を残した。市教委は「帯広市体力・運動能力調査を三十二年度に全校・全学年で全種目、複数回実施することを目指す」「家庭での運動習慣定着を図るため、家族が一緒にできる運動をリーフレットなどを通じて普及させる」としており、各学校などに働きかける考え。
調査は三十年四月~七月、市内小学校二十六校の五年生一千三百十二人、中学校十四校の二年生一千二百六十九人について実施した。
実技に関する調査結果をみると、小学校男子は「握力」「反復横とび」「ソフトボール投げ」の三種目が全国平均を上回った。体力合計点は、全国平均より〇・二三点低い五三・九八点だった。
小学校女子は「握力」「上体起こし」「長座体前屈」「反復横とび」「立ち幅とび」「ソフトボール投げ」の六種目で全国平均を上回った。体力合計点は、全国平均より〇・一四点低い五五・七六点と、ほぼ全国並みの結果となった。
中学校男子は「握力」「立ち幅とび」「ハンドボール投げ」の三種目で全国平均を上回った。中学校女子は、全国平均を上回る種目がなかった。体力合計点は、男子が全国平均よりも〇・七一点低い四一・六一点、女子は二・五〇点低い四八・一一点だった。
体力合計点が全国平均を上回っている種目数を二十九年度と比較すると、小学校男子は四種目減、小学校女子は二種目増、中学校男子は一種目増、中学校女子は一種目減。市教委は、小学校男子の走力が低下傾向にあり、中学校女子の体力合計点が経年でみると全国平均に近づいてきていると分析している。
児童生徒質問紙調査では、小・中学校、男女ともに「運動やスポーツをすることが好き」「体育または保健体育の授業のはじめに授業の目標が示されている」との回答の割合が全国平均よりも高かった。
一方、小・中学校、男女ともに「運動部(部活動)やスポーツクラブに所属している」「家の人から運動やスポーツを積極的に行うことをよく勧められる」と回答した割合は全国平均よりも低かった。
学校質問紙調査の結果をみると、体育の授業以外に体力・運動能力の向上にかかる取組を行っている小・中学校は九割を超え、全国平均を上回った。学年目標とは別に学校全体目標を設定している学校は、小中いずれも全国平均よりも高く、小学校はすべての学校で取り組んでいた。
今回の結果を受けて市教委は「帯広市体力・運動能力調査を三十二年度に全校・全学年で全種目、複数回実施することを目指す」「家庭での運動習慣定着を図るため、家族が一緒にできる運動を、リーフレットなどを通じて普及させたい」などとしており、各学校・家庭・地域に働きかけ、教育活動の充実を図る。
また、体力向上プロジェクトチームでの協議や研修会、講演会を通じて体力・運動能力調査の望ましい進め方や、体育の授業改善、家庭での運動習慣の定着に向けた取組などを継続していく考えだ。
(市町村 2019-03-18付)
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