鹿追町31年度教育行政執行方針 13年間見通した教育を カウンセラーの相談体制充実(市町村 2019-03-18付)
鹿追町教委・大井和行教育長
【帯広発】鹿追町教委の大井和行教育長は三十一年度教育行政執行方針において、幼少中高一貫教育の推進によって十三年間を見通した教育を目指すとした。さらに、小学校におけるプログラミング教育の研修会を開くほか、スクールカウンセラーによる相談体制の充実に取り組む。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【学校教育】
▼確かな学力の育成
三十年度の全国学力学習状況調査結果では、小学校においては、国語・算数ともに全国の平均を下回る結果となったが、理科については全国平均を上回る結果となった。
中学生については数学に課題があったが、国語に関しては全国平均を上回る結果となり、理科についてはほぼ全国平均と同様の結果となった。
各学校においては、これらの成果と課題を踏まえ、継続的な検証と授業の工夫改善を実施し、家庭や地域と連携し発達の段階に応じて、自ら家庭学習に取り組む習慣を形成する取組を進めていく。
特別な配慮を必要とする児童生徒や不登校の児童生徒への教育については、学校・保護者・関係機関が連携し、三十一年度から各学校を巡回するスクールカウンセラー制度の有効活用を図り、一人ひとりの教育的ニーズに応じた指導の充実に努める。
▼幼小中高一貫教育の推進
三十年度から新たな枠組みの中でスタートしているが、三十一年度においても新たな学習指導要領の改訂内容を踏まえ、各種交流事業を通し、十三年間を見通した系統性・連続性をもたせた教育の推進に努めていく。
英語教育では、町内の小学校を巡回する英語専科教員や町が配置する日本人外国語教諭、外国語指導助手を引き続き各学校に派遣し、小学校教員の指導力の強化と子どもたちのさらなる英語力の向上に努める。
環境教育ではESD(持続可能な開発のための教育)の視点から、とかち鹿追ジオパークとの連携を強化し、本町の自然や環境、防災、エネルギー、文化などに対する意識の向上と知識を深め、具体的な活動や体験など他者と積極的にかかわりをもちながら、主体的に問題を解決する資質や能力を育成する。
ICT(情報通信技術)を活用した教育では、各小・中学校に導入した実物投影機やタブレット端末などの情報通信機器を活用した学習活動等のさらなる推進を通して、情報活用能力を育むとともに、三十二年度から実施される小学校でのプログラミング教育の円滑な導入に向けた研修会を開催し、教員の指導力の向上に努める。
▼豊かな心と健やかな身体の育成
体育・保健体育科の授業はもとより、日常において体力の向上が図られるよう努めいく。
いじめの防止や不登校児童生徒への支援については、町いじめ防止基本方針に基づき、アンケート調査による実態調査や情報収集による早期発見を基本として、各学校での主体的な活動などを通じて未然防止の取組を徹底していく。
▼地域とともにある学校づくりの推進
三十年度、新たな学習指導要領の最重要課題である「社会に開かれた教育課程」を実現するための手段として、町内の全小・中学校と中学校区ごとにコミュニティ・スクール(CS)学校運営協議会を設置し、学校と地域住民・保護者が一体となって子どもたちを育む地域とともにある学校づくりを推進してきた。
三十一年度についても、学校教育と社会教育が連携し地域や保護者、学校と一体となり子どもたちを支える仕組みづくり継続して取り組んでいく。
【社会教育】
図書館について、読書は新たな知識や情報が得られるだけでなく、読解能力を高め、表現力を豊かにし、感性や創造力を育てるものである。読書活動を推進するため、子どもから高齢者までが気軽に利用できる環境の整備に努める。
また、新しい図書館の整備に向けて、町新図書館建設検討委員会と連携を図っていく。
(市町村 2019-03-18付)
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