中頓別町31年度教育行政執行方針 小学校外国語の時数増 ハワイ英語研修など継続
(市町村 2019-03-18付)

中頓別町教委田辺彰宏
中頓別町教委・田邊彰宏教育長

 【稚内発】中頓別町教委の田邊彰宏教育長は三十一年度教育行政執行方針において、小学校一・二年生を対象とした外国語活動を年間十五時間程度実施する方針を示した。また、三・四年生と五・六年生についても外国語学習の時数を十時間増やすことを表明。このほか、中学生ハワイ英語研修、なかとん学習塾の取組を継続していくとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼社会で活きる実践的な力の育成

 子どもたちには、早寝・早起き・朝ごはんなど、望ましい生活習慣の確立、それぞれの学年プラス十分を目途とした学習時間の確保など、しっかりと家庭で学習する習慣が定着することを啓発していく。

 土曜日授業については、三十一年度は小学校で五回、中学校で八回実施する。通常の授業や補充的な学習、総合的な学習の時間、学校行事などを行う。特に小学校では、外国語活動の時間が増加することに伴い、土曜日授業の有効活用を期待する。

 小学校は、現在の人数では四年生と五年生で複式学級になる。三十一年度も町費負担の教員(時間講師)を配置して、単学年による授業の実施や学校運営の充実を図っていく。

 ALT(外国語指導助手)の配置については、二人体制を継続する。外国語活動については、三十年度は小学校一・二年生では年間三時間の授業を実施している。

 三十一年度からは、この三時間の授業に加え、小学校一・二年生全員が学ぶ外国語活動の授業を年間十五時間程度実施したいと考えており、三年生以上の外国語活動と同様に、ALTと教員がチーム・ティーチングで指導に当たる体制とする。

 小学校の外国語活動はそれぞれの学年で十時間増やし、三・四年生は二十五時間、五・六年生は六十時間実施する。

 また、放課後子どもプランの子どもたちを対象にした隔週一回のALTの英語教室は継続する。

 昨年八月に未来への挑戦中学生ハワイ英語研修を実施した。三十一年度も、昨年希望しなかった新三年生四人、新二年生十二人を対象に参加希望を募り、夏休み中に実施する予定。

 小・中学生に漢字検定や英語検定の検定料を全額補助する取組も継続する。

 昨年七月に開始した小学校四年生以上対象の週二回の「なかとん学習塾」については、三十一年度も学力の向上を目指して地道な指導を継続する。

▼豊かな心と健やかな体の育成

 いじめの防止については、三十年度に改定した町いじめ防止基本方針を小中学校で再度、周知徹底するとともに、望ましい人間関係の醸成はもとより、いじめ等の未然防止と適切な実態把握による早期発見を基本として、組織的かつ迅速な対応が図られるよう指導助言していく。

 また、子どもたちがネットトラブルの被害者や加害者にならないよう、保護者や児童生徒向けの各種啓発資料を通して、適切なインターネットの利用やトラブルなどに対応する相談窓口を周知していく。

▼信頼される学校づくりの推進

 教職員が健康でやりがいをもって教育活動に臨めるよう、本町でも学校における働き方改革アクションプランを策定した。業務改善の推進はもちろん、定時退勤日・部活動休養日・学校閉庁日の設定、変形労働時間制の活用など、時間外勤務縮減に向けた具体的な取組を指導助言していく。

 昨年九月に認定こども園の学校運営協議会(コミュニティ・スクール)がスタートし、認定こども園・小学校・中学校と学校運営協議会を推進する体制が整った。今後は、「どのような子どもに育てたいのか」「学校・家庭・地域は何ができるのか」など、自由に意見を出し合って対話を重ねる学校運営協議会として成長することを期待している。

▼生涯学習の振興

 子ども未来塾・中頓別チャレンジ教室「夏・冬」を継続する。また、新しい事業として、町内外の有識者による講演会、仮称・中頓別文化塾(教養塾)を実施する。元日本人学校校長・落語家・大学教授・スポーツ関係指導者など多彩な専門家を講師として、四~五回開催したいと考えている。

 なお、四月から社会教育主事が配置される予定。社会教育にかかる多様な企画や立案、運営など、社会教育主事として、専門性が十分に発揮されることを期待している。

(市町村 2019-03-18付)

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