登別市３１年度教育行政執行方針　教育振興基本計画策定へ　ＣＳコーディネート機能拡充

（市町村 2019-03-18付）

登別市教委・武田博教育長

　【室蘭発】登別市教委の武田博教育長は三十一年度教育行政執行方針で、市教育の新たな指針となる市教育振興基本計画を登別の教育推進に関する検討会議との協議を経て三月に策定することを表明した。このほか、コミュニティ・スクールと学校支援地域本部事業コーディネート機能拡充などに取り組むこととした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼地域とともにある学校づくり

　これまで、コミュニティ・スクールと学校支援地域本部事業を導入し、地域の教育力を活用した学校づくりを進めてきた。こうした学校支援の取組を通して、学校・家庭・地域の連携はさまざまな形で展開され、地域づくりにも大きな成果を上げているため、今後はさらにコーディネート機能の拡充などを図り、地域と学校が連携・協働し、地域全体で未来を担う子どもたちの成長を支える地域学校協働活動に発展するよう努める。

▼学校教育

　市教育の新たな指針となる市教育振興基本計画を「登別の教育推進に関する検討会議」との協議を経て三月に策定する。

　幼保・小・中連携については、引き続き相互参観や合同研修などを通して、それぞれの教育活動への理解を深めるとともに、子ども一人ひとりが安心して学校生活を始めることができるよう、小学校からのスタートカリキュラムの作成に取り組む。

　小中一貫教育については、市小中一貫教育基本方針を踏まえ、系統的・継続的な指導が推進されるよう促していく。

　キャリア教育においては、市内の小・中学校が登別青嶺高校や登別明日中等教育学校との連携を図り、社会的・職業的自立に向けて必要な能力や態度が育成されるよう支援していく。

　学力の向上については、全国学力・学習状況調査の結果から、算数・数学などに課題がみられるため、引き続き教育課程課題検討委員会を中心に、学習指導の工夫改善を図っていく。

　プログラミング教育では、市情報教育推進協議会や日本工学院北海道専門学校と連携し、各学校における具体的な取組が進められるよう支援していく。

　英語教育については、引き続き市小中学校英語教育推進プログラムに基づき、外国語指導助手の活用を図り、コミュニケーション能力の育成と国際理解教育の推進に努める。

　また、小学校四年生全員に英検ジュニアを実施するとともに、英検三級を受検する中学校生徒に対し検定料の半額を補助し、児童生徒の英語学習に対する意欲を支えていく。

　教職員の指導力の向上については、教育実践研究奨励校を指定し、各校の研究・研修活動を支援するとともに、幌別小学校と幌別西小学校が取り組む学校力向上に関する総合実践事業の成果が、市内各学校に還元されるよう促していく。

　また、市立学校における働き方改革基本方針に基づき、部活動指導にかかわる負担の軽減や、勤務時間を意識した働き方の推進と学校運営体制の充実を促し、教職員が健康でやりがいをもって働くことができる環境の整備に努めていく。

　豊かな心の育成については、登別温泉やキウシト湿原などを活用した体験活動や、道徳教育推進教師を中心とした「特別の教科　道徳」の時間の充実を促し、生命を大切にする心や思いやりの心など、児童生徒の豊かな情操を育んでいく。

(市町村 2019-03-18付)