道へき・複連が定期総会　新委員長に古田校長　新学習指導要領踏まえ授業改善

（関係団体 2019-05-15付）

古田統委員長

　道へき地・複式教育研究連盟は１０日、ホテルライフォート札幌で２０１９年度定期総会を開いた。９月に第６８回全道へき地・複式教育研究大会空知大会と第６９回全道へき地複式教育研究大会檜山プレ大会を行う。役員改選では、新委員長にニセコ町立近藤小学校の古田統校長を選出した。

　冒頭、柿崎秀顕委員長があいさつ。「情報を必要とされている会員校に提供するなど、新学習指導要領実施に向けてスムーズな移行の一助となるよう、これまで以上に全道的な交流を図っていく」と話した。

　また、「活動の充実を図ることで、実践力の向上と会員一人ひとりに役立つ連盟を目指したい」と述べた。

　引き続き、道教委の赤間幸人学校教育局長と、道へき地・複式教育研究連盟ＯＢ会の阿部政範会長が来賓あいさつ。赤間学校教育局長はへき地・複式教育の一層の充実に向けて、①主体的・対話的で深い学びの実現②社会に開かれた教育課程の実現―の２点を求めた。

　①について「少人数の特性を生かして研究を深められていることは意義深い。一人ひとりのきめ細かな学びにつなげて」、②について「地域との対話を通して教育活動の質の向上に努めて」と呼びかけた。

　議事では、前年度の会務報告、会計決算報告、監査報告を承認。また、本年度の各部方針・活動計画や会計予算案などについて審議した。第１０次５カ年計画の初年度として、新たな研究主題「主体的・創造的に学び、ふるさとへの誇りと愛着をもった人間性豊かな子どもの育成」の実践検証に取り組むことを決めた。

　９月には、第６８回全道へき地・複式教育研究大会空知大会と第６９回全道へき地複式教育研究大会檜山プレ大会を行うこととした。

　役員改選では、ニセコ町立近藤小の古田校長を新委員長に選出。古田新委員長は、過疎化や高齢化、少子化に加えて学校の統廃合などによる厳しさがある中、新学習指導要領の社会に開かれた教育課程の実現に向けた授業改善の推進も求められていることを示した。

　また、児童生徒へのきめ細かな指導、地域の自然・歴史など恵まれた教育環境を強みとした、時代が求めている教育の実現に向けた取組を積み重ねつつ「さらに高みを目指していかなければ」と呼びかけた。

　本年度役員はつぎのとおり。＝全員校長、敬称略＝

▽委員長＝古田統（ニセコ町近藤小・新）

▽副委員長（総務部長）＝加藤康徳（岩見沢市メープル小・新）

▽副委員長（研究部長）＝粟田真（室蘭市喜門岱小）

▽監査＝柿崎秀顕（安平町遠浅小・新）、小泉卓真（新ひだか町静内小）

▽財政部長＝田中貴人（千歳市東小・新）

▽事務局長＝温泉敏（剣淵町剣淵小・新）

▽事務局次長＝佐藤正由（鹿追町笹川小・新）

(関係団体 2019-05-15付)