千歳市２年度教育行政執行方針　ＩＣＴ活用へ環境整備　４校に特別支援学級を新設

（市町村 2020-03-03付）

千歳市教委・佐々木智教育長

　千歳市教委の佐々木智教育長は、２日開会の第１回市議会定例会で令和２年度教育行政執行方針を説明した。

　北陽小学校の分離新設校となる仮称・みどり台小学校の４年度開校に向け、校舎・講堂の建設に着手。また、ＩＣＴの積極的な活用に向けて校内通信ネットワークや学習者用コンピューターなどの環境整備を計画的に推進する。

　特別支援教育については、小学校１校、中学校３校に新たに特別支援学級を設置するなど、教育環境の充実を図る。

　教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼学年・学級経営

　ハイパーＱＵ検査を活用するなど、学年・学級経営の点検・改善に努め、親和的な学級づくりを進める。

▼いじめ問題

　学校やいじめ問題等対策連絡協議会等との連携を強化し、いじめ問題への総合的かつ適切な対応を図るなど、未然防止や早期発見・早期対応に努める。

▼不登校対策

　スクールソーシャルワーカーの増員など相談・支援体制の充実によって、子どもたちの実態や不登校の要因を的確にとらえ、不登校の早期解消に努めるほか、適応指導教室「おあしす」での集団生活への適応や生活習慣の改善のための相談・指導を行う。

▼学校施設

　仮称・みどり台小学校の校舎・講堂の建設に着手する。

▼家庭の教育力の向上

　市ＰＴＡ連合会などとの連携による家庭生活宣言の普及・啓発などを通じて、規則正しい生活習慣や学習習慣などの習得に努める。

▼地域の教育力の向上

　市内全校でコミュニティ・スクールを導入する。

▼教職員の資質・能力向上

　勤務時間外の留守番電話対応や教職員の勤務管理、学校閉庁日・部活動休養日の設定など、引き続き学校における働き方改革を推進する。

▼学校間の連携・接続

　市小中連携・一貫教育推進基本方針に基づき、４中学校区をモデル校区に指定し、小・中学校１２校において調査研究に取り組むとともに、３年度からの市内全校での小中連携・一貫教育実施に向け準備を進める。

▼ＩＣＴ教育

　校内通信ネットワークや学習者用コンピューターなどの環境整備を計画的に進めるとともに、教員のＩＣＴ機器活用能力の向上を図るため、各学校における校内研修や長期休業期間を利用した研修を実施する。

▼国際理解教育

　姉妹都市アンカレジ市サンドレイク小学校、ミアーズ中学校との相互交流を通じて、異文化に親しむ取組を支援する。

▼確かな学力を育成する教育の推進

　学習支援員の効果的な活用による習熟度別少人数指導の一層の推進、市学力向上検討委員会による提言を踏まえた授業改善の取組の徹底と検証など、学習指導の充実を図る。

▼読書活動

　全小・中学校に配置している学校司書を活用し、学校図書館の充実を図る。

▼体験的な活動

　アクティブスクール事業などの取組を進める。

▼体力・運動能力

　全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果において、成果が表れている実践協力校の取組の普及など、授業改善や運動習慣の定着に向けた取組を進める。

▼特別支援教育

　東小学校、青葉中学校、駒里中学校、北斗中学校に新たに特別支援学級を設置し教育環境の充実を図るとともに、引き続き特別支援教育支援員や児童生徒ヘルパー、医療的ケアを行う学校看護師の配置を進める。

【生涯学習】

▼地域の力による子どもたちの活動支援

　学校支援地域本部事業を市内すべての小・中学校で実施し、地域住民の知識や経験を生かした教育活動の充実に努める。

▼国指定史跡「キウス周堤墓群」

　元年度の保存活用計画策定に引き続き、整備基本計画を策定するとともに、縄文遺跡群世界遺産登録推進本部や関係自治体などと連携し、キウス周堤墓群を含む北海道・北東北の縄文遺跡群の世界文化遺産登録に向けた取組を進める。

▼体験活動等の充実

　イングリッシュキャンプやチャレンジ教室を開催し、子どもたちが英語や科学などへの理解を深める学習機会の充実に努める。

(市町村 2020-03-03付)