全国体力・運動能力調査結果公表　中学男女共に改善傾向　体育専科教員活用全校へ還元　帯広市教委

（市町村 2020-03-04付）

帯広市令和元年全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果（クリックすると拡大表示されます）

　【帯広発】帯広市教委は、令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査における市内児童生徒の結果を公表した。実技に関する調査で全国平均を上回ったのは、小学校８種目中、男子で３種目、女子で５種目、中学校９種目中、男子で６種目、女子で２種目となった。体力合計点は、小・中学校の男女いずれも全国平均を下回るものの、中学校では前年度と比較すると、男女ともに全国平均との差が縮まり改善の傾向がみられた。市教委は「２年度から新体力テストの全学年での全種目実施する」ほか、「体育専科教員活用事業の全校への還元」を進める方針。

　調査は昨年４～７月、市内小学校２６校の５年生１３２６人、中学校１４校の２年生１１９９人を対象に実施。

　実技に関する調査結果をみると、小学校男子は「握力」「立ち幅跳び」「ソフトボール投げ」の３種目（前年度比同）が全国平均を上回った。体力合計点は全国平均より０・５３点低い５３・０８点だった。

　一方、小学校女子は「握力」「上体起こし」「反復横跳び」「立ち幅跳び」「ソフトボール投げ」の５種目（前年度比１種目減）で全国平均を上回った。体力合計点は全国平均より０・２４点低い５５・３５点と、ほぼ全国並みの結果となった。

　中学校男子は「握力」「長座体前屈」「持久走」「２０㍍シャトルラン」「立ち幅とび」「ハンドボール投げ」の６種目（前年度比３種目増）で全国平均を上回った。体力合計点は０・４９点低い４１・２０点。

　中学校女子は「長座体前屈」「立ち幅とび」の２種目（前年度比２種目増）で全国平均を上回った。この２種目は３年間の経年変化でみても右肩上がりに向上している。体力合計点は１・４２点低い４８・８ポイント点だった。

　質問紙調査では、小・中学校ともに「運動やスポーツをすることが好き」「運動やスポーツは大切なものである」と回答した児童生徒の割合が全国平均を上回った。「運動部（部活動）やスポーツクラブに入っている（所属している）」と回答した児童生徒の割合は全国を下回った一方で、「放課後や学校が休みの日に、運動部（運動部活動）や地域のスポーツクラブ以外で、運動やスポーツをすることがよくある」と回答した児童生徒の割合は、小・中学校ともに全国を上回る結果となった。

　今回の結果を受け、市教委では、児童生徒の経年での体力・運動能力の傾向を把握し、体力・運動能力の向上に資するため「新体力テストをすべての学年において全種目実施する」との方針を示した。また、「幼保小中の連携を意識し、義務教育９年間を見通した体力・運動能力の向上に組織的に取り組む」「児童生徒の体力・運動能力の向上のため、教職員の指導力の研修の充実を図るとともに、体育専科教員活用事業の全校への還元を進める」ことなどに取り組んでいく。

(市町村 2020-03-04付)