芦別市2年度教育行政執行方針 小中一貫を本格導入 芦別高入学性確保へ支援
(市町村 2020-03-11付)

芦別市福島修史
芦別市教委・福島修史教育長

 【岩見沢発】芦別市教委の福島修史教育長は、令和2年度教育行政執行方針で、小中一貫教育の本格導入に向けた取組を推進する意向を表明。また、芦別高校の入学生確保に向けた支援策として、修学奨励費助成金の交付などに取り組む考えを示した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼学ぶ力の育成

 漢字検定、算数・数学検定、英語検定の検定料助成事業を継続して実施することによって、子どもたちが目標達成を意識しながら主体的に学習に取り組む力を身に付け、学習に対する意欲や自信を培うための学習支援体制の充実を図る。

 さらに、国の教員加配制度の活用や市費負担の学習サポート教員を配置して、習熟度別指導、個に応じた指導や繰り返し指導の充実を図ることによって「分かる、できる、楽しい授業づくり」を推進し、学ぶことへの意欲を高め、基礎的・基本的な知識と技能を習得させる指導方法についての工夫改善を図り、持続可能な社会づくりの担い手を育む教育を推進する。

▼特別支援教育の推進

 特別な教育的支援を必要とする児童生徒の実態や保護者の意向を踏まえた上で、一人ひとりの能力、特性に応じた個別の教育支援計画および個別の指導計画を確実に整備し、子どもたちの将来を見据え、計画的・組織的な教育活動を推進する。

 また、各校の特別支援教育コーディネーターを中心として、校内における共通理解、共通認識のもと、普通学級におけるつまずき感や困り感を有する児童生徒の状況を的確に把握し、各小中学校に1人ずつ配置する特別支援教育学習支援員によるきめ細かな指導の充実と個に応じた教育的支援体制を維持していく。

▼小中一貫教育の推進

 市小中一貫教育協議会を核として、これまで積み上げてきた小中連携の実践をもとに、学びの連続性、系統性を踏まえた校種間連携の充実を図り、学力向上、中1ギャップの未然防止、教職員の資質向上を目的として、小中一貫教育の本格導入に向けて取組を推進する。

 このため、2つの中学校区それぞれにおいて、育てたい子ども像の共有を図るとともに、授業交流や乗り入れ授業の実施、学習規律や授業ルールの定着など、義務教育9年間を見通した組織的、計画的、継続的な取組を着実に推進する。

▼健やかな身体の育成

 市の保健師を講師に行うがん教育や、関係機関との連携による薬物乱用防止教室の開催など、健康で安全な生活を営む能力や態度の育成に努める。

 さらに、食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けるため、各学校においては、栄養教諭による計画的な食育指導を進めるとともに、保健室だよりや給食だよりなどを通じて家庭と連携した中で食育の充実を図る。

▼高校・高等教育機関等への支援

 芦別高校の入学生の確保に向けた支援策として、保護者負担の軽減を図るため、通学費および検定試験等受験料助成事業、英語指導助手の派遣、学力向上対策事業に対する補助金交付事業を継続して実施するほか、新年度からは、入学生のうち市内に住所を有する保護者に対し、修学奨励費助成金を交付し、地元からの進学率向上のための支援に努める。

 私立の教育機関である、みどり幼稚園、星槎国際高校、星槎大学、専門学校北日本自動車大学校に対する運営費補助事業、学資負担者に対する修学奨励金交付事業を継続し、入学生の確保を支援する。

 さらに、奨学金制度について、制度内容の周知に努め、進学を希望する生徒・保護者に対する支援を継続して実施する。

(市町村 2020-03-11付)

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