佐呂間町2年度教育行政推進方針 佐呂間小で少人数学級 英語教育充実へ補助員採用
(市町村 2020-03-11付)

佐呂間町仲川倫則
佐呂間町教委・仲川倫則教育長

 【網走発】佐呂間町教委の仲川倫則教育長は、令和2年度教育行政推進方針で、町単独の教員を採用し、佐呂間小学校3年生を少人数学級編制にするとともに、若佐小学校の複式学級解消を図る考えを示した。さらに、引き続き英語授業補助員を採用し、複式学級における英語教育の充実を図る。

 推進方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

▽確かな学力の育成

 確かな学力を身に付けることができるように児童生徒の学力や学習状況を的確に把握し、学力向上に向けた検証と改善サイクルを軸とした取組を継続する。主体的・対話的で深い学びの実現に向け、授業改善や家庭学習の習慣化、長期休業中の学習サポート、ICT機器を活用した教育や日本漢字能力検定、実用英語技能検定、実用数学技能検定に対する費用助成とともに、新たに中学生を対象にリーディングスキルテストを実施し、子どもたちの基礎的読解力を把握、強化するなど効果的な取組に努めていく。

 また、校内研修をはじめ各種研修会の参加奨励、指導主事の要請訪問、小学校外国語活動巡回指導教員研修事業を活用した英語力の向上など、組織として教員の指導力向上に努めるとともに、学校間連携強化を図り、それぞれの学校において教員が専門性を発揮し、より実践的な教育が継続して行われるよう基盤整備に努める。

 さらに、子どもたちに学力の基礎・基本を身に付けさせるため、町単独の教員を採用し、佐呂間小学校の3年生を少人数学級編制にするとともに、若佐小学校の複式授業の解消を図る。

 新学習指導要領関係では、情報化教育としてプログラミング的思考を育むための教育が導入されるため、その環境整備を推進するとともに、英語教育では、本年度もALT(外国語指導助手)を派遣して、外国語によるコミュニケーション力を養っていく。さらに、複式学級における英語教育の充実を図るため、引き続き英語授業補助員を採用し、円滑な授業実施に努めていく。

 また、中学校にも町単独の教員と学習支援員を配置し、次代を担う子どもたちの確かな学力を育む教育活動に向け、学校・家庭・地域と社会全体で取り組めるよう、環境の充実を推進していく。

▽特別支援教育の充実

 特別な支援を要する児童生徒のため特別支援員を配置し、児童生徒個々に応じたきめ細かな支援を行うことによって、そのもてる力を高め自立や社会参加に向けた指導を行っていく。

 さらに、佐呂間小学校のことばの教室において、発音など一部言語発達に関する遅滞を有する児童のために、一人ひとりに応じた支援に努めていく。

▽豊かな人間性と感性を育む教育の推進

 発達段階に応じた道徳教育によって、自己の生き方を考え、主体的な判断のもと行動し、自立した人間として他者とともに、よりよく生きるための基盤となる道徳性・社会性を身に付けさせる指導を行っていく。

 いじめや不登校などの課題は、子どもたちのささいな変化を見逃さないよう、早期発見による問題解決に努めるとともに、問題行動等の未然防止と早期対応、早期解決のため、家庭・学校・教育委員会等の連携を密にして指導や再発防止を図る。専門的知識を有する教育相談員による相談体制と支援体制の充実を図っていく。

▽心身の健やかな成長を促す教育の推進

 佐呂間小学校に体育を専科とする教員を配置するとともに、家庭や地域との連携を図り社会全体で児童生徒の体力向上に向けた取組を推進していく。 

▽信頼される学校づくりの推進

 保護者・児童生徒・教職員による学校評価を活用し、その結果を保護者や地域に公表し学校改善に生かすとともに、全校に導入したコミュニティ・スクールによって、保護者や地域住民の参画しやすい、地域の教育資源を活用した開かれた学校づくりを目指していく。

▽佐呂間高校存続対策

 佐呂間高校は、地域の教育機能を確保するため地域連携特例校として、これまでの地域との連携を確実に進め、小規模校の特性に応じた教育活動によって、教育水準の向上が図られるよう、引き続き体育活動・文化活動にかかる各種大会等への出場経費の助成や生徒の進路実現に対する支援・部活動の遠征費の支援とともに、ふれあいバスによる各種行事の送迎等を行い保護者の負担軽減を図っていく。

(市町村 2020-03-11付)

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