積丹町２年度教育行政執行方針　小規模校間で遠隔授業　朝活道場等通し学力向上

（市町村 2020-03-17付）

積丹町教委・十河昌寛教育長

　【小樽発】積丹町教委の十河昌寛教育長は令和２年度教育行政執行方針において、小規模学校間をＩＣＴでつなぐ合同遠隔授業の効果的な活用法の研究を進めるほか、小学生対象の朝活道場や中学生対象のＢ＆Ｇサポートゼミナールなどを通して学力向上を目指すことを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【確かな学力と心身の健全育成】

▼確かな学力の向上

▽学力の向上について

　授業時の学習サポートが必要な児童生徒に対応するための特別支援教育支援員を美国小学校および美国中学校に配置するほか、長期休業期間における学習習慣の定着を目指す小学生を対象とした朝活道場や、海洋センターを活用した地域コミュニティの再生に関するモデル事業において中学生を対象に学習塾がもつノウハウを活用したＢ＆Ｇサポートゼミナールを実施して、学力の向上を目指していく。

▽教育活動の充実

　日司小学校、野塚小学校、余別小学校では、小規模校の特性を生かし、丁寧な指導や地域との連携・協力による学校行事を行っている。

　しかし、児童数の少なさから集団的な学習の実施に制約があるため、対策として各学校間をＩＣＴでつなぐ合同遠隔授業による集団的かつ対話的な学びを実施した。

　今後、遠隔授業の定着とさらなる効果的な活用法の研究によって教育効果を高めていく。

▽国際理解教育

　子どもたちが国際化に対応できるよう、道教委の教員加配措置を活用した英語専科教員や外国語指導助手（ＡＬＴ）配置のほか、本道に留学中の学生等と本町の小・中学生との国際交流事業の実施を通じて、児童生徒が国際化に対応できる力を育んでいく。

▼豊かな心の育成

▽豊かな人間性の育成

　子どもたちを取り巻く環境が大きく変化する中、思いやりや感動する心など、子どもたちに豊かな人間性を育む教育が強く求められている。道徳科を中心とする学校教育活動や少年教室などの社会教育活動などによって、豊かな心の育成に努めていく。

▼健やかな身体の育成

　元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査によると、本町の小学５年生女子および中学２年生男女では、体力合計点は全国平均を上回っている。このことは、学校において自ら進んで運動に取り組むことを促すこれまでの指導が効果を上げているものと考えられる。

　今後もこうした指導を継続するとともに、社会体育事業を活用した運動機会への参加奨励などを進め、体力・運動能力の向上を図っていく。

　健康教育に関しては、歯の健康や薬物乱用防止教育などの取組を進めるとともに、食に関する指導については、栄養教諭を中心に学校給食の時間を活用して正しい食習慣を身に付ける指導や地場産品を使った給食を通じて、地域の食文化への理解を深め、食への感謝の念や郷土を愛する心を育んでいく。

【生涯学習の推進】

▼家でも学校でもない第３の居場所整備事業

　本事業は、昨年、Ｂ＆Ｇ財団からの助成決定通知を受け、建物建設工事にかかる補正予算の議決を経て、８月２２日に着工し、本年２月２８日に完成した。

　今後、放課後児童健全育成事業を第３の居場所「仮称・Ｂ＆Ｇしゃこたん」において実施するため、関連条例の整備や運営に必要な備品の購入など、開所に向けて準備を進めていく。

(市町村 2020-03-17付)