【解説】富山市事案、対策に影響も

（コロナウイルス関連 2020-04-28付）

　１６日の緊急事態宣言の発令を受け、全国各地域の学校で臨時休業が実施されている。２２日現在、新型コロナウイルス感染症に関連して臨時休業を実施している全国の学校の割合は９１％。２４日の記者会見で萩生田光一文部科学大臣は、富山県富山市立小学校で新型コロナウイルスの感染が確認されたことについて、今後の学校における感染症対策に影響を与える可能性を示唆した。

　文部科学省の調査（４月２２日現在）によると、臨時休業を実施している全国の学校の割合は９１％で、うち公立が９３％、国立が９８％、私立が８２％となっている。

　学校種別でみると、幼稚園が７４％、小・中学校、義務教育学校がいずれも９５％、高校が９７％、中等教育学校が１００％、特別支援学校が９６％、専修学校高等過程が９３％。

　道内では、幼稚園の９１％を除き全校種で１００％だった。

　鳥取県はいずれの校種もゼロ、岩手県が小学校７％、中学校６％となっているが、鳥取県は２７日から、岩手県は２９日から一斉臨時休業に。

　萩生田文科大臣は２４日の記者会見で、富山市の市立小学校で担任教員や児童合わせて５人の新型コロナウイルスの感染が確認されたことに言及。

　感染者が学校以外の場所で感染した可能性もあって必ずしも感染経路が明らかになっていないこと、学校は１３日から臨時休業となっていることから「クラスターの可能性は低い」との認識を示した。　

　一方、４月上旬の登校日が３密（密閉、密集、密接）を避けたものだったか調査する必要性を示した上で「富山市の事案は、今後の学校における感染症対策の在り方に影響を与える可能性がある。厚生労働省と連携し、注視していきたい」と述べた。

(コロナウイルス関連 2020-04-28付)