網走地方教育研修センター講座　オンライン形式試行へ　日程も短縮　感染対策徹底

（コロナウイルス関連 2020-04-28付）

　【網走発】網走地方教育研修センターは、５月１３日に開催する研修講座「言語障害教育」でビデオ会議アプリを使ったオンライン研修を試行する。日程も大幅に短縮し、新型コロナウイルス感染症対策を徹底する。渋谷高広所長は、「今後の研修講座でもオンライン形式での開催を検討する可能性がある」と話している。

　新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、教職員研修の集合形式での開催が困難に。センターでも、本年度開催を予定していた多くの研修講座が延期や中止を余儀なくされている。

　当初、北見市民会館で開催予定だった「言語障害教育」も通常どおりの開催が危ぶまれていたが、講師を担当する大空町立女満別小学校の髙川康教諭が、ビデオ会議アプリ・Ｚｏｏｍを活用したオンライン形式での開催を提案。女満別小と受講者の勤務校を一斉接続する初の試みが実現することとなった。

　ネットワークの混雑を避けるため、今回パソコンに接続できるのは通級指導担当者のみに限定しているが、そのパソコンから一緒に視聴する形式なら通級指導担当者以外も受講可能。センターによると、２４日現在で２５人程度の受講申込があるという。

　日程についても、当初の内容から大幅に変更。午後に予定していた演習を省略し、午前１０時から正午までに短縮した。

　当日は、講義「言語障害教育概論」を実施。吃音の当事者である北見市在住の作家・椎野直弥さんが「学校に要望したいこと」と題して講話するほか、髙川教諭が構音障害や言語発達の遅れについて説明する。新型コロナウイルス感染症対策のための構音指導の在り方も検討する。

　椎野さんの講話は事前に録画した動画を使用するため、質問は後日、メールでの回答となる。

　渋谷所長は、今回の成果を踏まえ、「今後の研修講座でもオンライン形式での開催を検討する可能性がある。研修講座以外でも、研究員の会議など多くの場面で活用できるのでは」と期待を寄せている。

(コロナウイルス関連 2020-04-28付)